豪栄道

豪栄道 の本領発揮はこれからだ!お楽しみはこれからだ!





豪栄道も今月で31歳。稀勢の里とは同学年ですが入幕は3年ほど遅く、白鵬世代を追いかけて番付を上げていきました。新入幕の場所は白鵬が横綱2場所目、横綱としては初めて優勝した場所でした。

10年前のことですが、まだ記憶には鮮明に残っています。豪栄道は終盤まで優勝を争い、14日目に横綱白鵬と割を組まれるほどでした。その頃の相撲がこれです。

豪栄道

廻しを充分に引きつけ、吊り気味に寄り切る若々しい豪快な相撲でした。理想的な力士体型で、本格的な四つ相撲をとれる若手力士が登場した、そんな幕内デビュー。

しかしすぐに、「体が小さいのだから、今の相撲ではダメだ。もっと体に合った、小さい相撲を身に付けなければ」といった話が出てきました。個人的には、「冗談じゃない」と正直いって思いました。

豪栄道は今のままの本格的な四つ相撲をみがき、やがて技術と体力が伴ってくれば、その相撲の型が生きてくる、と個人的には考えておりました。頭をつけて、前ミツで・・・こればっかり。入幕当時は、相手に腰をぶつけていくような組み手でしたが、だんだんと頭を付けて腰を引いて、という感じのおとなしい組み手に変わっていきます。

もちろん新入幕の頃の相撲でそのままいっても、出世は早くはなかったかもしれません。しかし、朝青龍とがっぷり四つで対抗してほしいとの期待はありました。当時朝青龍は、重量級の力士相手にスピードを生かして自分有利の体勢にもっていく相撲の型を完成していました。

逆に言うと朝青龍は、自分と同じサイズの力士で、自分より重心が低く、なおかつ四つ相撲で勝負する力士と相撲をしたことが無い、いっても過言ではなかったのです。豪栄道はそこで勝負してほしかったし、その方がスケールの大きな力士になると考えていました。

と、ここまで書いてきて・・・。力士名鑑を作るのに昭和の力士のコラムをずっと書いてきてるから、何か豪栄道の記事も、引退した力士に対しての文章になっちゃってるみたい・・・。

しかしこれからは若手力士との対戦の機会が増えてくるし、もう小さい相撲をとる必要もなく、豪栄道は自由に思いっきり相撲がとれる状況ともいえます。本当の本領発揮は、これからかもしれません。

稀勢の里と同学年ですが、ケガに強い稀勢の里とケガを口にしない豪栄道、ぜひベストに近い体で勝負してほしいですね。昔の30歳代と今の30歳代は、栄養学的にも体育科学的にも違うのですから。ここままでは終わらない。




力士名鑑 : 豪栄道

 

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