朝潮

「タブチくん」と並び称された「アサシオ」とはワイのことやの 朝潮です





朝潮が入門したときは凄かった、まぁ一言でいえば横綱を期待する声が凄かったということだと思います。もう40年近くも前の話ですから微妙ですけど、って無責任ですが。

豊山が学生相撲出身で大関に昇進し、続いて輪島が学生相撲出身力士初の横綱に。豊山の入門の8年10か月後に輪島が入門し、輪島の入門の8年2か月後に朝潮が入門します。2年連続での学生横綱アマ横綱ということで期待は大でした。

昭和54年春場所、入幕3場所目に本名の長岡から朝汐へ、ここで足踏みをした朝汐ですが、朝潮に改名後すぐに大関へ。しかし朝潮が一番輝いていたのは、入幕2年目の新三役のころでしょう。

当時同じく大ホープだった琴風と一緒に番付を上げていき、昭和55年春場所は二人とも10勝5敗。翌夏場所も二人揃って10勝5敗、そして琴風がケガをした名古屋場所は11勝4敗。しかし、この場所から勝ち始めるのが千代の富士でした。

それにしても朝潮は北の湖に強かったわけですが、強く勝った印象がまるで無い、というのが正直なところです。不思議な大関でした。入幕時から綱を期待された大関に北天佑がいます。琴風は抜群に勝率が高い大関でしたし、若嶋津は本当にあと一歩まで綱に近づきました。

この同時代の大関と比べて、朝潮は綱の気配など微塵も無かった、といったら言い過ぎかもしれませんが有ったとしたら入門直後ぐらいだろうという感じでした。綱を狙うときの緊張を考えなくていい、ある意味「安心感」のある大関でした。

などと書けるのも、「大ちゃん」というキャラクターのなせる業でしょう。巨匠いしいひさいち氏による「ワイはアサシオや」での朝潮のイジリようといったら凄まじいものでした。しかし「がんばれ!!タブチくん!」の田淵というビッグネームと並び称される?存在となったわけですから。若い方は知らないと思いますが、「がんばれ!!タブチくん!」はアニメ映画にもなって、田淵の声を担当したのは西田敏行です。

それにしてもこの時代、千代の富士のライバル隆の里が「ポパイ」、琴風が「ペコちゃん」とマンガ関係のニックネームで、「ウルフ」との振り幅が大きかったのですが、「大ちゃん」の朝潮は自身がマンガの主人公になってしまいました。しかし・・・親方になっても朝青龍のことで、やっぱりイジラれておりました。




力士名鑑 : 朝潮

 

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