高安の大関昇進が決まりました。平成生まれ初の関取誕生と話題になったのが、ついこの間のような気がします。当時は同時に関取になった、やはり平成生まれの舛ノ山のキャラクターが強く、印象としては地味でした。
もちろん、幕下のころから注目の力士でした。同じぐらいの体格の力士と比べ、その筋肉の量が凄いなと思わせました。高安の魅力は初めから、やはり力強さ、筋肉でしたね。
あれから6年半、高安も27歳になりました。相撲は最初に感じた魅力そのまま、その力強さを前面に打ち出した相撲を作り上げました。今の時代、相撲年齢も変わりました。27歳は、良いタイミングだと思います。
口上は、「正々堂々、精進します」。いかにも鳴門親方からつながる、稀勢の里と高安の大相撲への姿勢を表した、高安らしい良い言葉でした。
伝達式では、稀勢の里の満面の笑みも印象的でした。常に端の方にいて、エスコート役という感じでした。普段の稀勢の里の雰囲気とは、ちょっと違った柔らかさがありました。
横綱を狙える時間は、充分にあると思います。まだまだ、本当に口上の通り「正々堂々の精進」です。夏場所は少し引き技も目立ち、そこをつけ込まれた相撲もありました。
高安本来の相撲というのがあって、その完成形をイメージすると、それは横綱にふさわしいスケールの大きな力強い相撲が浮かんできます。
これからは千代の富士と北勝海のような、稀勢の里との田子ノ浦サンドウィッチ作戦で、日馬富士と照ノ富士とはサンドウィッチ合戦が・・・何だ?サンドウィッチ合戦って。
とにかく、これからは土俵の中心。横綱との相撲も、若手力士との相撲も、高安が引っ張って熱戦を見せる立場です。「大相撲になりました!」というアナウンサーの絶叫を、何度も聞かせてほしい、高安です。