照強 大砂嵐 吊り出し

照強 の美しい吊り出し、久しぶりに腰で吊る力士の登場、若鳴門も格好良かった





夏場所で力真を豪快に吊り出しながら、決まり手は後一歩で寄り切りとなった照強。しかし大砂嵐戦では、きっちりと吊り出しで決めました。変則的な吊り出しでしたが、豪快に決めましたね。

「腰が相手の下に入っているから、軽く感じる」という内容のことを、照強は語っていました。まさに腰で吊る吊り出しです。よく「吊り出しは腰に負担がくる」という言い方をされますが、軽く感じるなら、負担は無いはずです。相手の下に、重心が入っているわけですから。

人間起重機と呼ばれた肥州山の流れは、明武谷から流れ流れて、今は栃ノ心がたまに見せる程度。グッと踏ん張って、廻しを引き付けての吊り出しですね。背筋力と腕力で、一気に抜き上げる吊り出しです。腰で吊るタイプと、背筋で抜き上げるタイプ、どちらも美しいですけど。

吊り寄りという言葉がありますが、照強のような腰で吊る吊り出しは、むしろ寄り吊りです。寄りながら吊るので、実は抜き上げる吊り出しよりも、一気に仕掛けられる感じで防ぎにくいと思います。寄りと思ったら、吊りだったという感じですね。

これから照強が幕内上位に上がってくる可能性ですが、今の相撲のままで受けが強くなれば、大丈夫ではないでしょうか。徐々に体も、厚みが増してくるでしょうから。

よく、特に今は宇良などに「あまり体重を増やしてほしくない」という話をたまに目にします。押し相撲の力士は威力が増すだろうから分かりますが、業師に対しては体重を増やしてほしくないという話が目につくような・・・。

私は押し相撲の力士こそ、適正な体重じゃないと前にも後ろにも弱くなると思っています。宇良や照強のようなタイプは、ある程度の増量はプラスになると思います。

ところで南あわじ市からの関取は、若鳴門以来55年ぶりとのこと。若鳴門、渋くて格好良かった力士でしたねぇ。最高位は前頭6枚目でしたが、最高に力士らしい力士でした。

いつも眉間にシワを寄せて、しかめっ面。仕切りの時は軽く握った拳の塩を、親指と人差し指の間から舐め、「塩っ辛いなぁ」とまたシワを寄せる、「男」という感じの力士でした。

そうですね、気風の良い力士という点で、照強は若鳴門と共通点があります。22歳ですから、このままの相撲で地力がつけば、横綱・大関も吊って欲しいですね。そんな気概が、伝わってくる力士です。

大相撲力士名鑑 : 照強

 

パワーストーンブレスレット:ローズクォーツで赤房をイメージしました




2件のコメント

  1. 私が大相撲を見始めた昭和42、43年頃は、幕内で吊りが得意な力士が玉乃島(のち横綱玉の海)麒麟児(のち大関大麒麟)明武谷、若浪、陸奥嵐と多数いたので、吊り出しは決まり手のベスト10に入っていたと思われます。
    たぶん一日一回は出た決まり手なので、相撲の定跡のひとつぐらいに思っていたのですが、あとから振り返ると、こんなに吊り得意の力士が揃っていたのはこの時期ぐらいだったんでしょう。
    平成29年春場所、照ノ富士が豪風を矢倉投げ風に吊り出したが、膝は大丈夫か、と思ってしまう。豪快だが、幕内力士の平均体重が160㎏を超える現在ではケガのリスクが大きすぎる。
    でも照強には、この「寄り吊り」を得意技にしてほしい。確か横綱玉の海が「寄り吊り」を得意にしていたはずだ。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    照強が「軽く感じる」と語ってましたので、相手の重心の下に自分の重心が入っているということで、これはケガの可能性は低そうですね。決まり手が、もっとバラエティに富んで欲しい、これは大相撲ファンの本音だと思います。

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