白鵬

白鵬 についてマスコミが間違った言葉を使えば、知らない人は信じてしまう





今朝の新聞の記事を見て、白鵬に関して改めて書かなければと思いました。やはり文章に残すことは、実際に見ていない人や大相撲に詳しくない人にとって、それが事実として残っていくものであり、一つ一つ正す必要があると思います。

力士本人が物言いをつけることを、「有り得ぬ愚行」と文章にしたことについて。前回も触れましたが、昭和42年夏場所の大鵬VS藤ノ川。大鵬が土俵を割る直前に、俵の外を一回転の「牛若丸」藤ノ川。軍配は藤ノ川に上がり、大鵬は「足が出たじゃないか」と激しく抗議。

審判委員全員が、蛇の目の砂を食い入るように真剣に囲み、場内は騒然となりました。差し違えで大鵬の勝ちとなりましたが、その光景は50年経っても忘れられない強烈なものでした。

その程度の事例は把握して、マスコミは記事を書いてもらいたい。大鵬と懇意だった白鵬の方が、この歴史を知っているかもしれない。だから「有り得ぬ愚行」ではなく、「極めて稀なこと」で充分。

もう一つ、審判に促されて土俵に上がった後も抗議の態度を見せたと、まるで白鵬が礼に失する態度だったような文章。これもまったくの事実誤認の記事で、どこを見ていたのかと言いたい。

あの場面、式秀審判が白鵬に向けて促す意味で手を上げたとき、白鵬の顔が緩んだのに気づいていないのだろうか。白鵬は、やっと物言いをつけてくれたと思って土俵に上がり、自分が礼をしたのと入れ替わりに審判が土俵に上がると思ったはず。

そうでなければ、嘉風の勝ち名乗りの瞬間の、あの白鵬の呆気にとられた表情は説明がつかないわけです。これを分かっていないと、事実は捻じ曲がる一方。そんな文章を読んだ人から、さらに辛口の文章がネットで拡散するかもしれない。

審判部から厳重注意ということだが、注意するなら「立合いの成立は行司の裁量の範囲だ」と、その場で注意すればよい。つまり白鵬に関して、私は擁護しているようなコラムの内容だけど、審判が毅然とした行動をとっていれば状況は変わっていたということで、白鵬に甘いつもりでもない。

それにしても白鵬の時代はまだまだ続くと、そんな白鵬による「白鵬時代宣言」を観戦しているような九州場所。何度も書いておりますが、白鵬の体の維持は凄いの一語。

同じように長期にわたり綱を張った、大鵬・北の湖・貴乃花・朝青龍が全盛期を過ぎたころから体重が増加し、見た目が大きく変わったのに対して、白鵬はほとんど変わっていない。

極め付けの筋肉質だった千代の富士もいるわけですが、だから千代の富士は35歳と11ヶ月の時まで綱を張ったわけです。ん? 35歳で現役ならば、白鵬は充分に東京オリンピックに届くわけだ。その可能性は非常に高い、何事もなければ。

あの「大鵬負けろ~」「北の湖負けろ~」と散々言われた大横綱も、30歳のころは応援される側の力士になっていました。32歳の白鵬の今の立ち位置、これもまた歴史に刻まれるなぁ・・・変な文章に残さなくても。そして嘉風の立合いも、歴史に刻まれるような素晴らしさだったけど、それはまた後日。

大相撲力士名鑑 : 白鵬

 

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2件のコメント

  1. いつもコラムありがとうございます。毎日勉強になります。
    伊之助親方と山科審判長、秋場所の琴奨菊vs日馬富士でも同じようなことやってたと思うが、白鵬が厳重注意ならこのお2人にもなにか注意すべきだと思うがなあ。
    まあ今場所は、とにかく千秋楽の最後のイベント「神送りの儀式」までなにもトラブルなく終わるよう心より祈ります。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    一年納めに色々と騒がしい九州場所ですが、13日目は土俵が盛り上がりました。ハッとさせた白鵬に、隠岐の海らしさも出て、それでも何と言っても嘉風を根気よく攻めた北勝富士の相撲は圧巻でした。しかし今日のピカイチは、北勝富士が勝機をつかんだ時の北の富士の「ヨシッ」。粋で洒脱が売りのはずの北の富士の、思わず叫んだ「ヨシッ」。それも九重や八角に対しては厳しめだった、あの北の富士が。言った後に「失礼しました」と照れたのも、非常に良かった13日目でした。やはり土俵の盛り上がりが一番ですね。

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