この問題に関するコラムはボチボチ最後にしようとは思っておりますが、もう少し書きたいので書きます。最初に白鵬が、優勝インタビューでの言動を厳重注意される、の件から。
千秋楽の時点で大相撲ファンの多くが、日馬富士は土俵に戻れない可能性が高いと、すでに思っていたでしょう。そのうえ平成29年最後の場面、白鵬もこの段階でのあの言動は厳重注意覚悟のことだったと推測できます。
しかし考えてみると、あの場面での日馬富士への言及と万歳三唱は、相当なテンション、感情の高まりがないと出来ないことと思えます。その高まりとは何かと言えば、白鵬の貴乃花親方への確執というべき感情か。
貴乃花親方への反発、そして確執。ならば白鵬の千秋楽での言動は合点がいくわけですが、後先考えずと。しかしそうなると、何やらキナ臭い雰囲気になってしまう。もちろん、そういうエネルギーが良い方向に向かうことを願いますが。
ネット等ではおもしろおかしく、「プロレスみたいに分裂したら」などと見受けますが、実際にそうなったときに、どうなったか歴史を見れば分かることです。それに、そんなに今の力士の層は厚くない。もちろん、厚けりゃ良いという問題ではないけど。
私は今回の件が起こったとき最初に、日馬富士だけでなく角界の意識が変わる必要がある、みたいなことを書きました。その改革派が貴乃花親方であるとワイドショー的な番組で言っていて、確かにそうかもしれませんが、「改革派の貴乃花」という定義付けはワイドショーレベル、そんなに簡単ではない。
横綱としての貴乃花は相撲道のど真ん中を歩いた力士ですが、改革の実践と実務を考えると、これは非常に危うい匂いがする。理想を結果として、形として残さねばならない。
尾車親方のような厳しくもあり、柔らかでもあるバランス感覚も必要なのでは? 貴乃花親方のバランス感覚は?そして、 同じくバランス感覚が危うい白鵬との関係は?
ネット等では、モンゴル人力士と日本人力士という構図で語る人もいて、それは大相撲ファンではないと思いますが、変な感じ。しかし現実で白鵬と貴乃花親方という構図は、これは・・・。
もう一つ、これは私も同じ昭和35年生まれとして伊勢ヶ濱親方の件も書きます。「反省の色が無い」と、散々な言われようです。散々な言い方・・・まるで伊勢ヶ濱親方の相撲解説のよう・・・因果は巡る糸車。因果応報。
冗談ではないが、あの顔と着こなしと喋り方だ、損をしている。サラッとしかテレビを見ていない人には、印象は初めから悪い。しかし「それは同じ質問だから」と、質問を遮った理由は当たり前のものだった。
唯一、語気を荒げたのは、日馬富士の今後に対する質問。これは日馬富士の国籍問題、帰化申請がどうだの、刑事責任がどうなるかなど、日馬富士が簡単に答えられない問題が含まれておりました。
「今日引退したのに、そんなことを答えられるか」と、厳しい口調になった伊勢ヶ濱には、日馬富士への親心を感じました。そこには、自分が印象を悪くしても構わないという意識があったと。現役当時の旭富士にも、そんなところがありました。稽古嫌いと言われても、知らんぷりの潔さ。
ということで、白鵬、伊勢ヶ濱親方、貴乃花親方のこわばった顔を見ていると、やはりここは「ペコちゃん」尾車親方に頑張ってもらいたい。アシストするのは「ダイちゃん」の高砂か。もう長老格なんだから、働け。
冗談じゃなく、暴力を排除するということは、礼儀・礼節の教育をさらに高める具体的な方向性が必要なわけで、だからこそ年長者がキチンと引っ張って行かなきゃ。
パワーストーンブレスレット:ローズクォーツで赤房をイメージしました
>>白鵬が貴乃花親方批判「部長の下で冬巡業参加できない」
>>http://www.sanspo.com/sports/news/20171130/sum17113023200020-n1.html
>>26日に終了した九州場所で物議を醸した言動を重ねた白鵬関に対し、同(八角)理事長は「横綱の品格に関わる言動。今後は慎むようにと理事会から厳重注意した」と述べた。
白鵬、九州場所十一日目の嘉風戦でのやらかしでも厳重注意を受けているはずで、毎週厳重注意を受ける優勝40回の横綱っていうのも凄いな。「余計なことさせたら日本一」「炎上横綱」の称号を贈ります。
イエローカード2枚でサッカーなら次の試合出場できないと思うが、日馬富士引退・稀勢の里冬巡業全休の状態では、白鵬に巡業も本場所も出場してもらうしかないだろう。
貴乃花親方が目指す大相撲は理解できるが、貴ノ岩を実質軟禁状態にしていたり、相撲協会内に敵を増やしていく(上記の白鵬とか)やり方には賛同できない。引退した日馬富士相手に民事訴訟を起こすという話も耳にした。大相撲のイメージダウンにしかならないだろう。
ペコちゃん(尾車親方)は健康に問題があり、ダイちゃん(高砂親方)はモンゴル行って温泉入って帰ってきた朝青龍の師匠のイメージしかない。北の湖と千代の富士が健在ならば、と言っても仕方のない話か。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
白鵬・旭富士・貴乃花があまりに怖い顔ばかりするので、つい「ペコちゃん」の笑顔を引き合いに出してしまいました。九州場所でお見かけした時、尾車親方は改めて物腰の柔らかい方だと思いました。そしてテレビでは芯の強いコメントもしています。そして高砂親方、この人は「わいはアサシオ」や朝青龍の件で能天気なイメージが作られていますが、おおらかで豪快な部分も持っていた記憶があります。八角理事長よりも年長の親方が、緊急事態で頑張っていただきたいです。