いよいよ、平成30年の大相撲が始まります。しかし、これほど横綱に注目が集まる場所も珍しいというか、まぁそれは人によって違うでしょうが。
鶴竜と稀勢の里に関しては、まずは勝ち負けの注目になるわけですが、鶴竜はやってくれると思ってます。相撲に対するストイックな姿勢は日馬富士が目立っていましたが、鶴竜も負けず劣らずの存在。
ネットでは例の問題で、先輩横綱に対して遠慮する立場だったと、同情票的な感じで応援されているみたいですが、そんなバックグラウンドのストーリーは要りません。実力で示してくれると思います。
そして勝ち負けではなく、その取口が注目されているのは、もちろん白鵬。それも立合いに関してが99%、残りがダメ押しか。これも非常に珍しい展開です。
カチ上げについては、「あれはエルボースマッシュだ」なんてことを言われておりますが、実際にそうです。その隙をつけない力士の方も情けない、という意見も多数。
先日、琴錦がMCの番組の話をしましたが、このときの出演者だった増位山・琴錦・若乃花・旭道山といった力士ならば、エルボーにも対応は出来るでしょうが。
今は立合いの当たりから組み立てないといけない力士ばかりですから。それが悪いとか、レベルが低いとかじゃなくて(琴錦とは違って)、そういう取口ですから、対応が難しいのか。
余談ですが、双葉山のDVDの中で桂川が「向こうから動いてくれれば仕掛けられるけど、双葉山は動かないんだもん」と語っていたのを思い出しました。「まぁ、強かったなぁ」と。
本当に巧い力士にとっては、強い力士には動いてもらって、隙を作ってほしいもののようです。そして、「あんまり勝ちたいって気が起きなかったな」とも語っておりました。張り手をしていたら、双葉山の69連勝は無かったのかもしれません。
ところで白鵬のエルボー、いやカチ上げは、三沢光晴のエルボーに例えられますが、最初にカチ上げをエルボー的に使ったのは朝青龍でしたね。アッチの方が強烈でした。
内側からアッパー気味に振り抜くカチ上げで、三沢と違ってドリーファンクジュニア型。ドリーのエルボーも、強烈至極でした。朝青龍は、これで栃東と琴欧洲を一発でKO。栃東のKOシーンは、今でも芸人の一発芸で伝えられています。
さすがに朝青龍も魁皇と千代大海には出来なかったわけで、栃東と琴欧洲にしか仕掛けなかったところに、このカチ上げの危険度の真実味が実感できますね。やっぱり魁皇と千代大海は、イザとなったら朝青龍でも怖いはず。
その朝青龍のカチ上げを見て育った?白鵬、当時の朝青龍は品格を問われるネタが多岐に亘っていたからなのか、このカチ上げは意外と不問だったし、何故に今?という感じなのかな。
言うなら早めにお願いします、という思いかも。そして張り差し、大関までなら許すけど、横綱では相応しくない、との見解。これも白鵬は、「早く言ってよ」でしょうか。名刺のコマーシャルの松重豊みたいだけど。
そんなこと言うなら、初代若乃花の取口なんか、もっと乱暴な横綱らしからぬものだったという意見もありますね。でも若乃花は体が小さかったから良いのかな。「男一匹ガキ大将」の山崎も木刀持ってたし、それを万吉も認めたし。例えが古い。
横審に対する意見もあるけど、私は「それぐらいは従ったら」と思います。もっと重いことでグダグダ言ってきたらNGだけど。それに「張り差しとカチ上げしないと勝てない白鵬」という声もあって、しなかったら10勝5敗ぐらいなんて声も。
最近は、VS貴乃花親方の構図の白鵬でしたが、今場所は「張り差しとカチ上げをしないと弱いぞの声」との対決の構図。本来の土俵の上での勝負ですから、望むところと受けてもらいましょう。
白鵬に対する風当たりの強い昨今、最近のコラムで直接対決なら、大鵬にも千代の富士にも貴乃花にも分が悪いと、白鵬に思いっ切り反旗を翻している私ですが(何の旗だ?)、大鵬・千代の富士・貴乃花の、いずれの力士と全盛期が重なっても、総合成績は白鵬がナンバーワンになっていたと思っています。
あくまでも直接対決の取口の比較であって、ケガへの強さや体重の維持など、白鵬の安定感は群を抜いていますね。改めて書くほどのことでも無いことなので・・・ということで初日です。
どこまでが「張り手」なのか。突っ込んでくる相手の目の前に右手を出すのも張り手なのか。
張り手エルボー以外にも勝てる立合いはいくらでもあるだろうが、どうせヨカタがゴチャゴチャ言ってるだけだから、無視して張りまくれエルボーかませ、とも思う。
とはいえ「セクハラ伊之助」は3場所出場停止の後、辞職願受理って「市中引き回しの上、打ち首獄門」みたいな処分だ。天覧相撲辞退も異例だ(天覧相撲の警備は厳重極まる。「予定」すら当日にならないと発表されない。「辞退」を公表することも史上初ではないか)。
相撲協会が異常にピリピリしている。なんか関係者全員疑心暗鬼なんじゃないか。
>>大鵬・千代の富士・貴乃花の、いずれの力士と全盛期が重なっても、総合成績は白鵬がナンバーワンになっていたと思っています。
個人的には「昭和52~54年の北の湖」は白鵬の全盛期と互角だと思っています。そういえば北の湖も嫌われてた横綱だったなあ。
もう「白鵬ヘイト」という言葉まで浮かんでくる。大相撲の第一人者がこんな扱いをされるのは、大相撲自体が低く軽く思われているからじゃないのか。
まあとにかく初場所観て落ち着こう。稀勢の里と鶴竜は(以下略)
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
昭和52~54年というと、追いつきかけてきた若乃花を北の湖が突き放した頃ですね。北の湖の巻き替えは天下一品、白鵬との直接対決なら左四つになったでしょう。そうなると結果は・・・直接対決で白鵬、弱!って感じになっちゃいますが。今場所は白鵬が、何かドラマチックな土俵を見せてくれるような気がします。
こんにちは
昨日のNHK放送の中、境川親方の解説で白鵬のはハッキリと「カチアゲではなく肘打ち」と申しておりました。協会の親方面々がこう認識していることは今後に期待が持てます。白鵬には名勝負だったと言われる相撲を期待したい、心配は希勢の里、引退が早いかなと危惧してます。
蕎麦屋さんへ
コメント、ありがとうございます。
カチ上げに関しては、その脇からの角度や肩からの角度など、協会は早急に規定を作成し、カチ上げとヒジ打ちの境界を定める必要があるかもしれませんね。境川親方と同じ考えの方が多かったら、それを禁止する責任が協会に生じます。今は白鵬個人の自粛という段階でしたが、協会が動いてルール改正をするべきでしょうね。