御嶽海

御嶽海 は実は古典的な正統派だったのか?そして次は 貴景勝 だ!





再出場の御嶽海が、全勝の白鵬を破った。ここ一番の強さは御嶽海の真骨頂、立合いで白鵬の右差しも左上手も封じてみせた。白鵬の突っ張りにも、あてがいながら前進した。白鵬と玉鷲の差を一つにし、貴景勝にも望みが出てきた。今場所の盛り上がり、という意味でも大きな白星となった。

貴景勝戦も、あてがいながらの前進だったかな。いわゆる「前さばき」が、御嶽海は巧い。と書いていて、最近「前さばきが巧い」力士という言い回しを聞かなくなったような気がする。

脇が堅いとか甘いとかは聞くけど。それに「前さばき」よりも、当たり勝ちが立合いの主眼だったりする昨今。御嶽海を「現代相撲の権化」みたいな書き方をしてきたが、実は正統派、古典的な力士なのかもしれない。しかし、ぶつかり稽古はした方が良いと思う、今回のケガも、避けられた可能性は高い。

そして今日勝ち越した貴景勝、やはり押し相撲に対して、今の貴景勝は徹底的に強い。しかし、高安と御嶽海には連敗している。御嶽海も、真っ向の押し相撲とは違うからね。

逆に言えば、高安と御嶽海以外に負けた力士は栃煌山、全部でこの3人だけだ。カウントは去年の秋場所の10日目以降、だからこの秋場所で敗れた白鵬はカウントしない。

その10日目の当日の去年の9月18日に、私は貴景勝の相撲の型は完成に近づいたという内容のコラムを書いた。だから10日以前に負けた白鵬はカウントしないという理屈だ。ややこしいかな。私の理屈で言えば、貴景勝の相撲の完成後、今場所が白鵬との初対決となるわけだ。

なんて意気込んでいるが、貴景勝は押し相撲に強いって方向で書いてるわけだから、貴景勝が完成した型が白鵬に通用する、という文脈ではない。ただ、以前の貴景勝とは少し違う、という流れなだけだ。

いや、分からん。四つ相撲の栃ノ心が貴景勝に完敗している。白鵬も、どうなるか分からん。だって高安も御嶽海も栃煌山も、押し相撲じゃないって言っても、四つ相撲でもない、フリースタイルだからなぁ。

大相撲力士名鑑 : 御嶽海 貴景勝




2件のコメント

  1. まず御嶽海の再出場に驚いた。
    横綱はご勘弁(>>https://gqjapan.jp/culture/sports/20181204/mitakeumi-sumo-wrestler)
    三年先の稽古なんて意味がない(>>https://number.bunshun.jp/articles/-/831456?page=3)
    とインタビューで言ってのける力士だ。
    蹲踞も覚束ない、花道を付け人の肩を借りて引き上げてくるような状態で、白鵬に勝った。「スポ根」なんて昭和の死語を、御嶽海が甦らせてくれるとは思わなかった。
    上記インタビューは、昔風に言うと「三味線」だったわけか。実は見えないところで稽古熱心だったりして。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    無理をしながらの大殊勲、御嶽海のイメージが大きく変わるような、この初場所です。千秋楽までに、どんなドラマを見せてくれるでしょうか。それでも白鵬戦は、大健闘というよりも、技術的な巧さが表に出てくる相撲で、そこが御嶽海らしさということでしょうか。

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