白鵬

白鵬 の 貴景勝 攻略の秘策を来場所に向けて考える、何のために?





貴景勝が白鵬を破って、優勝争いは玉鷲が単独トップ。つまり、あと2日間で何が起こるか分からない、白熱の展開となった。直接対決は終了したので、微妙な白熱だけど。

白鵬VS貴景勝は、貴景勝のリズムで相撲が展開するかがポイントだと思っていたが、見事に貴景勝のリズムでだった。あの流れならば、突き押しでも、いなしでも、突き落としでも、貴景勝の間合い。

白鵬は立合いで差すのをあきらめ、捕まえようとしていたが、今の貴景勝を安易に捕まえられなかった。以前の対戦のような「さぁ、来い」は、さすがに今場所では出なかった。それが貴景勝の圧力のせいか、御嶽海戦・玉鷲戦で白鵬が自信を無くしたせいかは、これは分からない。

無理に捕まえようとしても、今の貴景勝のリズムは崩せない。立合いの踏込みで差し込めないのであれば、白鵬はそれこそ「さぁ、来い」並みの、貴景勝のリズムを崩せるインパクトのあることが必要であった。

もちろん、立合いで勝負できるのがベストだが、それが出来ない場合は「張り手」という手しかなかったかも。これを書くと、誤解される可能性が有るけど。ご理解いただきたい。

「張り差し」ではない「張り手」。ついでに張り差しの話をすると、昔の張り差しは、相手力士の標的である「顔」が「動から動」だったから、簡単には張れなかった。中腰立合いの、昭和40年代から50年代の話。

今は静止した標的(顔)を狙うわけだから、少し事情が違う。あっ、これは張り差しの話であって、「張り手」に話を戻そう。展開の途中で出す張り手は、昔も今も変わらない。

相撲の流れの中での張り手は、福の花や前の山が大鵬や柏戸に対して見せていた。もともと張り手は、格下の力士が横綱相手に見せる場合が圧倒的に多かった。理由は説明するほどでもないだろう、脇が空くのを覚悟で、一か八かの殊勲の星を狙うために張り手を繰り出した。

白鵬は貴景勝に対して、張り手をかまして貴景勝の相撲の「型」の要でもあるリズムを崩すと面白かった。へたに突っ張ると、あてがわれたままハズに掛けられる。張り手で脇が空いても、貴景勝は差し込むことはしないだろう。

したがって、貴景勝のリズムを崩すには白鵬の張り手が有効だった、と思う。貴景勝の突き押しのときの顔の位置も「静から動」に極めて近い。それでも・・・福の花や前の山同様に、張り手は一か八かだ。かい潜られて、一発半で突き飛ばされる可能性も充分だけどね。

さて、「白鵬の貴景勝攻略」の企画案は以上である。だから・・・言いたいことは、白鵬に貴景勝攻略の次への秘策を考えなければならないほど、貴景勝は普通に自分の相撲を取ったことが勝因だった。ってぐらいに、貴景勝の突き押し相撲の「型」は出来上がったって言いたい私であった。

大相撲力士名鑑 : 貴景勝 白鵬




2件のコメント

  1. 貴景勝の間合い=貴景勝ゾーン、に白鵬が飲み込まれた一番だった。
    >>貴景勝のリズムを崩すには白鵬の張り手が有効だった
    前日、玉鷲相手に張り手をイナされて敗れた。白鵬は、序盤の物言いがつく際どい相撲の疲れが後半戦出てきたのではないか。スタミナ切れを感じる。
    あと2日間、7勝6敗の両大関に対して横綱の意地を見せるか。10連勝5連敗で終わってしまうのか。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    一夜明けて、白鵬休場のニュース。貴景勝に「さぁ、来い」は、肉体的に無理だったのでしょう。今回の連敗はケガの影響としても、どこまで復調できるのか。とにかく玉鷲と貴景勝に盛り上げてもらうことと、大関陣には(栃ノ心も含めて)来場所以降の奮起を強く望みますね。

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