鶴竜VS白鵬を見て、 遠藤 が実は一番大関に近いかもしれない、と感じた今場所であった





大相撲名古屋場所は鶴竜が優勝、白鵬も今場所はアレがギリギリの頑張りだったと思う。お尻の張りについて少し前に書いたけど、廻しの引き付けもお尻の張り同様に弱くなったと感じた。

しかし鶴竜も、来月には白鵬と同じ34歳になる。これはシンプルに・・・素晴らしい。30代半ばで綱を張るって、双葉山・栃錦・千代の富士など限られる。千秋楽の一番は、「やっぱり横綱対決は凄いや」と思える相撲だった。

追いかける若手力士は、優勝争いには絡めなかった。まぁ、しかし星の潰し合いもリアル、突出した力士がいないわけだから。このままで数年後を考えると、横綱不在も予想される。近年では小錦と霧島が大関の時代、琴錦が「オレが一番強いと思っていた」という時代。

琴錦は天才的な部分があって、横綱も夢ではないと言われながら大関にも成れなかった。よく「あがり性だった」と、原因について語られる。

私は琴錦が凄いことを認めたうえで、しかし大関以上になれなかった原因は、性格の問題だけではないと思っている。攻めに関しては天才的だったが、守りに弱かったからというのが大きかった、と思う。

相撲の型とか違うけど、攻めが強く、守りに弱いのは、今の若手力士にも感じる。取口は違っても、大勝ちしても継続的に安定した成績を上げられない、という部分では共通しているかもしれない。

今、守りの強さを期待できるのは、今場所では遠藤か。故障に気を付けて、根気強く、今の取口を積み重ねていけば、一番大関に近い存在かもしれないね。

大相撲力士名鑑 : 鶴竜 遠藤





砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 遠藤は十日目の琴奨菊戦、相手の巻き替えのタイミングに合わせての上手出し投げが絶品だった。これ一番で技能賞確定だと思った。
    >>https://www.youtube.com/watch?v=zzYFsk6IpxI
    相手の巻き替えのタイミングで出し投げ、というのは半世紀以上前の栃東(父)がやっていた記憶がある。遠藤はアイドル人気の力士から、本来の「いぶし銀」タイプの技能派力士に落ち着いた。
    膝のケガはずっと付いて回るだろうが(そういえば栃東父も両膝のサポーターがトレードマークだった)貴重な大相撲の技能の継承者だ。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    遠藤が技能賞。その技能は、白鵬・鶴竜に次ぐのでは・・・と書くと、やはり私は四つ相撲贔屓なのかと思う今日この頃ですが。しかし継続して安定した相撲を取る、という部分では重要だとは思います。千代大海は、その格闘センスは特殊な存在でしたし。これから貴景勝・御嶽海との対照で、書いていくことになるでしょうね。

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