玉の海

紺野美沙子も興奮していた令和元年AI場所の玉の海、AIの相撲を見る目が成長すれば取口はまだまだ変わるかも





パソコンの不具合で買い替えていたから間が空いたけど、夢の大相撲AI場所のお話。私と同学年の紺野美沙子が興奮していたように、やはり玉の海の取組が一番期待された。

ブログを始めたころに「幻に終わった北玉対決」というタイトルで、玉の海と北の湖の仮想対決のコラムを書いたことがあった。脇は北の湖が堅いから左四つになるだろうが、それでも玉の海に分があっただろう、といった内容で書いた記憶がある。

結果は北の湖に両差しを許しながら、玉の海が上手投げを決めた。玉の海は寄り切りと吊り出しのイメージが強いが、確かに「AI場所」のような上手投げもあった、この番組で思い出したという感じ。当時の映像は少ないから、「思い出した、ありがとう」とAIにお礼を言った。(実際には言ってないが)

玉の海が両差しを許した場面はリアルには貴ノ花戦が映像で残っていて、廻しも引かずに吊り出してしまったわけで、だからありそうな展開だったし、説得力のある玉の海VS北の湖だった。

そして曙戦には敗れるのだが、高見山を目よりも高く吊り出した玉の海でも、曙はそれでも高見山より一回り大きいので、吊るのは厳しいというAIの判断だったのか。そこは私も無理は言えない。

しかし、一つだけ書いておきたいのは、玉の海が大鵬や貴乃花、白鵬といった四つ相撲の横綱と比べて特筆すべきは、胸の合わせ方。あの肩幅で、腰を割って、アゴを引いて、脇ミツを引き付けると相手の上体は浮き上がった。

曙にも、吊るのは厳しくても、四つ相撲の展開は少し違っても、とは思った。「胸の合わせ方」なんてのは分かりにくい技術だから、現存の映像でAIに理解してもらうのには限界があるかも。

まぁ、とは言っても、曙は直接対決では貴乃花と互角だった横綱。結果には納得しよう。それよりも、シルエットや取り口が結構似ていて、それは良かった。他の取組は、また次回。

大相撲力士名鑑 : 玉の海




砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 横綱玉の海は、出自や近親者に反社会的勢力の人物が存在したことから、もうマスコミで取り上げられることはないだろう、北の富士氏がNHKの解説者から降板したら、語る人もなくなるのではないか、と思っていたので、AIでも甦ってくれて嬉しかった。

    陸上競技や水泳ならば、現在の記録が過去の記録を遥かに上回る。大相撲でも現役に近い力士が過去の力士より劣るとは考えにくいが、この番組を見た昔からの相撲ファンは「玉の海は内掛けで曙を転がす!」「(初代)若乃花は千代の富士の上手投げは喰わない!」とか、AI相手に「喝!」を飛ばす。「わが心の最強力士」は令和元年でも最強だ。それで正解だ。

    それにしても、この番組がよくNHKのゴールデンタイムで実現したものだと感心する。関係者のご尽力に感謝するが、さて第2回があるか。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    昭和の力士を書きつつ、それと絡んで今の土俵を見ている私のようなものにとって、今回の企画は響いてきましたね。よくある「ランキング」ではなくて、「直接対決なら果たして・・・」というところがリアルだし、それをAIが説得力を与えています。さらに直接対決ですから、その取組の組み合わせは多数あって、まだまだ楽しめそうな企画ですね。

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