7月場所は個性派力士の「個性」が発揮され、明確に鮮明になった場所となったね





7月場所は、照ノ富士の復活優勝。今場所の照ノ富士については、語るべきことはないだろう。たぶん、いろんなメディアで書き尽くされているだろうから。もっと上を目指す照ノ富士の相撲を、これから楽しみに見ていこう。

そして今場所は多くの力士が、自分の個性の通りの相撲を取った、と感じた。照ノ富士と朝乃山はもちろん、正代御嶽海も、キャラクター通りの取口を作り上げたという感じだ。大きく勝ち越したから、言えるんだろうけどね。

正代も御嶽海も、自分にしかできない相撲の型を作り上げた。今までは批判の対象だったようなことも、それがその人の味となっていく、ってことか。なにごともコツコツと、日々精進なのだ。

正代・御嶽海と対照的な個性を見せてくれたのは、これぞオーソドックスと言えそうな大栄翔。突き押しでも、廻しを引いても、何と言うか、キチンとした相撲を取る。表情にしろ仕草にしろ、オーソドックスというか、真面目そうだ。取口とキャラクターが、この力士も合っている。いきなりの大関候補だ。

取口とキャラクターと言えば、今場所は当然ながら照強の足取り。さらに辛辣な相撲に磨きをかけるだろうが、照強に期待するのは「名関脇」ではなくて「関所の番人」だ。

キャラクターではないが「グニョ~ン」の琴勝峰、やはり受けに回る取口が多かった。後ろへの柔らかさは良いところだが、取口によっては欠点にもなる。まぁ、まだ若いから、ゆっくりと。

そして、やはり若い豊昇龍。雑な、強引なところが魅力と前に私は書いているけど、優勝決定戦も強引で雑だった。しかし、このままで行けるとこまで行ってほしい。ライバル琴勝峰とのコントラストも、より鮮明になるからね。

ここまで「個性的」をテーマに書いてきたが、このテーマで一番目立つべき炎鵬が不調だった。コンディション的にも良くなかったのだろう。まだまだ、強くなるはず。そして、かつての個性派No.1、宇良ももうすぐ上がってくるぞ。

大相撲力士名鑑 : 豊昇龍 琴勝峰




2件のコメント

  1. 戦前、「追いはぎ」と仇名された金湊という力士がいたが、照強の琴勝峰戦、朝乃山戦は「追いはぎ」っぷりを発揮した。顔も相撲もヤンキーだ。
    琴勝峰はやや期待外れか。まだ妙義龍や玉鷲や栃ノ心には勝てないが、新入幕が勝てなくても当然か。幕内の中堅下位が充実していた場所で、上位戦を早く体験できたと思えばよい。
    豊昇龍は投げ技・足技が強引だ。とくに足技は無理がある。雑な相撲だが、身体能力が抜群なので大ケガはしない。来場所新入幕と思われるが、雑な相撲が功を奏して琴勝峰より活躍するかもしれない。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    今場所は、これからの大相撲の流れを見せてくれたような場所でした。かつて、朝青龍への挑戦権を掛けるような、白鵬世代の若手力士たちの競い合い。白鵬が覇権を握ってからは、白鵬への挑戦と言う形で続きました。そしてポスト白鵬の時代は、まさに個性派力士を中心とした群雄割拠の波乱含みの土俵ということでしょうか。照強に、炎鵬、宇良も絡んでいってほしいですね。

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