琴奨菊

琴奨菊 お疲れ様でした、白鵬世代最後の力士、あっ 白鵬 がまだいた





琴奨菊が引退した。これで白鵬世代と呼べる力士は、本人の白鵬だけになってしまった。私がブログやメルマガを始めたころの、若手のホープに中の一人。多くの横綱・大関候補がほぼ同時に入幕したが、琴奨菊はすぐには大関候補に上がらなかった。

新入幕のころは、本当に細かった。特に、顔が細かった印象がある。身長は180㎝ながら、ライバルは白鵬、日馬富士、稀勢の里、琴欧州と、大きい力士ばかりだったし。

しかし、みるみるうちに大きくなった。180㎝というと私の場合、北勝海を思い起こす。次に頭に浮かぶのが、180㎝で150㎏という北勝海の体重。だから180㎝ぐらいだった千代大海や栃東が、最初は150㎏だったのに、やがて160㎏になっていくのに驚きがあった。

だから、入幕時に細かった(体重の記憶は無いけど)琴奨菊が150㎏どころか、やすやすと160㎏を超えていくのは衝撃だった。ホントに、いとも簡単に。何か、琴奨菊の相撲振りとかを振り返らずに、体重のことばかり書いてて恐縮だけど。

いや、相撲の取口も、今の傾向にリンクしている代表的な力士と言えるかな。がぶり寄りも、廻しにこだわらないで寄るのは今の傾向だし、突き落としが得意で、なおかつ突き落とされやすいのも・・・今だ。

それだけ見ると、今の土俵を象徴しているみたいだけど、体幹を鍛えるトレーニングは、かなり工夫されているものだったし、そういうものがあったからこそ、36歳まで相撲を取れたわけだ。

幕内勝星が歴代6位で、幕内在位が歴代7位。ただただ、凄い。そして日本人力士としての久々の優勝、この琴奨菊の優勝がなかったら、日本人力士は丸々10年間優勝できなかった、と言われるところだった。ちょうど10年目の場所だったからね。

「琴バウアー」ってのもあった。勝利インタビューで素直に、「良かった~」っていうのも愛嬌があった。本人は、豊ノ島ともう一度対戦したかっただろうけど。大きなケガもあったけど、それを乗り越えた風景を見ることが出来た力士、お疲れ様でした。

大相撲力士名鑑 : 琴奨菊




2件のコメント

  1. 琴奨菊vs稀勢の里は対戦成績36勝30敗で琴奨菊が勝ち越している。日馬富士にも33勝29敗で勝ち越している。白鵬戦は7勝56敗で歯が立たなかったが、横綱と互角に闘える大関だった。白鵬世代の力士は息が長い。
    ただ栃煌山に22勝20敗、豪風に14勝13敗、妙義龍に13勝13敗と苦戦したのも琴奨菊らしい。がぶれれば勝ち、そうでなければ負けという相撲で、いっそ潔い。
    まだコロナ禍で、リモートでの寂しい引退会見だった。両横綱が引退に踏み切らないのはこのためか、と思ったが、とにかくお疲れ様でした。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    私が印象に残るのは、まだ琴奨菊が小結ぐらいでしたか、当時は全盛期とも言えた安美錦が充分の形になったのに、両廻しとも取れていない琴奨菊が、そのままの体勢で安美錦を寄り切ってしまった相撲でした。白鵬を立合いに右四つ左前ミツで、一気に走った相撲もはっきりと覚えています。柳川市と言えば、私にとって隣町出身の力士。たくさんの記憶に残る場面に感謝です。

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