朝青龍 吊り落とし

合い口・相口

実力との関係以上に、得意な体勢や得意技などからの関係から、なかなか勝てないことを「合い口が悪い」、逆を「合い口が良い」といいます。

記録としては、横綱北の湖と金城の29対0というのが大相撲史上1位です。これは右四つで下手からの攻めが中心の金城が、左が堅く巻き替えも巧い北の湖に、自分の体勢をまったく作れなかったことが原因として考えられます。また同じ「花の28組」で、対戦が多かったということも上げられます。

また琴光喜朝青龍に28連敗と、北の湖と金城の記録にあと一つまで迫ったことがありました。最終的な対戦成績は琴光喜の9勝36敗になったわけですが、これは取口というよりも、朝青龍が琴光喜を警戒し研究した結果だと考えられます。

当初はライバル関係にあった琴光喜に、朝青龍は上の写真のような吊り落としなどの強烈な技を仕掛け、琴光喜に苦手意識を植え付けました。つまり合い口とは、取口だけではなく精神面も関わってくると思われます。

また横綱千代の富士は横綱隆の里に12勝16敗でしたが、これは隆の里が千代の富士のビデオを何度も見て、研究した成果でした。逆に、千代の富士は大関の琴風に22勝6敗でしたが、初顔合わせから5連敗を喫しています。これを琴風との稽古で克服し、以後は千代の富士は22勝1敗と琴風を圧倒しました。




砂かぶりの夜