千代の富士

The Most Familiar Kanji for Shikona~四股名に好んで使われる漢字(和訳)





本書で分類している項目に入らなくても、紹介しておきたい漢字があります。それは力士の四股名に使われる漢字の中で、たいへん期待されている力士の四股名に使われる漢字やたいへん多くの力士の四股名に使われている漢字です。この章に出てくる三つの漢字に“山”を加えた四つの漢字が、力士の四股名に使われる漢字として最もお馴染みだと思われます。

“富士” ~読み方  ふじ

“富士”は2文字ですし、固有名詞です。しかしこの漢字は力士の四股名を語るうえで、どうしても外すことのできない漢字です。この漢字は、いうまでもなく日本で一番高い山の名前です。そしてその部屋で、最も期待される力士の四股名に使われる傾向にあります。この漢字を四股名に使った力士が4人も横綱になりました。“東富士”(あずま・ふ・じ)、“北の富士”(きた・の・ふ・じ)“千代の富士”(ち・よ・の・ふ・じ)、“旭富士”(あさひ・ふ・じ)の4人です。

“大” ~読み方  おお・たい・だい

大きいということは、体重別でない無差別級の格闘技である大相撲にとって重要なことです。強さを表す基本的な漢字と思われます。当然この漢字は力士の四股名の漢字として、たいへんよく使われています。正確に把握することは無理ですが、過去の力士の四股名に最も使われた漢字かもしれません。

“若” ~読み方  わか

若いということは、当然元気が良いということです。そして当然、力士の四股名をつけられるのは彼らが皆、若いときです。ということで、この漢字をかつて多くの力士が、四股名の漢字に使っていました。また親方が自分の四股名の一部を用いて、その前に“若”をつけて四股名にするケースもあり、これはその力士に対する期待の現われとも言えるものです。例えば若手力士の“若麒麟”(わか・き・りん)の親方の現役時代の四股名は“大麒麟”(だい・き・りん)でした。

In English

Names of Sumo Wrestlers