朝乃山

初日から見応えのある大相撲秋場所だけど、 朝乃山 は今のところ期待できないのだ





大相撲9月場所、初日はなかなかに渋い相撲が多く見られて、館内も湧いていた。特に新入幕の平戸海、見た目も四股名も相撲も、昭和の良さを保ち続けている力士だ。初日の相撲は素晴らしかった。前廻しを引いての相撲の形が、素晴らしかった。

浅く廻しを引いただけでは、前廻しの相撲とは言えない。きっちりと、ヒジを90度ぐらいに曲がるほどに引き付けて、相手力士の前廻しを自分の腰に密着するぐらいに引き付ける、これが本格的な「前廻しを引いた相撲」で、その本格的な使い手は多くはない。

どれだけしぶとい相撲を取れるか、体だけでなく心の根気強さも大きな要素だ。若隆景との前廻し合戦って、そんな合戦は無いのだけれど、これは昭和色の強い、凄い取組になること請け合いだ。請け合いだって、私の文章も昭和っぽい。

まぁ、初日は照強の「かいなひねり」に若元春の「うっちゃり」と、昭和色の強い決まり手が見られた。そして、館内の拍手もひときわ大きかった。やっぱり、見応えのある決まり手は大相撲の華だ。初日から見応えのある相撲が多いっていうのは、稽古充分ということだろう。

稽古充分と言えば、余談だけれど、最近の力士が「稽古」と言わずに「練習」というのが気にならなくなった。「大相撲に入門」すると言わずに、「プロ入り」するという言い方にも慣れてきた。考えてみれば、別に変な言い方じゃないよね。気にする方が、逆に変な感じがする今日この頃。

ということで「練習」とか「プロ」とか、そういう言い方をよくする学生相撲出身力士同士の注目の一番、朝乃山VS川副が2日目、たった今終わった。結果は順当に朝乃山が勝ったけれど、朝乃山の背中はあんなに毛が生えてたっけ。生えてたっ毛。

ぶつかり稽古をしていないのでは、と疑ってしまう背中だ。稽古じゃなくて練習と言い換えると、押しの練習と受け身の練習と摺り足の練習と、さらにスタミナをつける練習と、その全部の要素を持った練習をしていないという疑惑の背中だ。土俵で擦れれば、普通は毛は短く切れていく。

そんな理由で「朝乃山は期待できない」、なんてことを言うと、それじゃ高安の背中はどうなんだと言われると言い返せない。もちろん、高安を引き合いに出して言う人はいないだろうけれど。それでも、やっぱり男の背中は大切なのだ。元大関増位山も歌ってるし。

大相撲力士名鑑 : 朝乃山 平戸海




砂かぶりの夜

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