逸ノ城

土俵の「今」を象徴するような14日目を超えて、大事な大事な千秋楽なのだ





土俵の「今」を、リアルに見せつけるような14日目となった。混戦と混迷をくぐり抜けた優勝を争う3人が揃って敗れ、混戦はその文字の上から、さらに太マジックの黒で「混戦」と濃く上書きされたように保存された。

しかし照ノ富士と逸ノ城が優勝を争うこと自体、7年ほど前を思うと感慨深いものがある。7年ぐらい前は、ポスト白鵬の横綱は照ノ富士と逸ノ城と、そしてもう一人は遠藤と予想した大相撲ファンは相当数いたはずだ。正代や貴景勝が入門したころで、御嶽海は入門するかしないかだったと思う。

逸ノ城が当時の評価通りに、もう一度、大関レースに参戦する姿を見てみたい。大事な、大事な千秋楽になりそうだ。逸ノ城の取口から考えるに、まだまったく遅くない、と言って何の問題も無い。

それにしても、照ノ富士を破った、14日目の正代はまさに今場所の正代そのものだった。と言うより、大関に上がったころの、開放感あふれる正代が戻ってきた、そんな相撲だった。開き直った正代は強い、照ノ富士はいい迷惑だった。

そんな「混戦」を極めたような今場所で、それでも優勝争いのトップにいる照ノ富士は凄い。決して本調子には見えないけれど、それでもトップ並走で千秋楽を迎える。ナンバーツーは毎場所変わるけれども、ナンバーワンは結局俺だぜ、なんて状況は最高に格好良い。

今場所の館内は異常な雰囲気で、優勝争いもコロナの脅威も、いろいろ含めて大荒れの7月場所。ここで照ノ富士がまたもや優勝しました、ってなったら大荒れどころじゃない。さすがは照ノ富士、ってなるな。

大荒れは大荒れで良いのだ。しかし休場力士があまりにも多いのは、今場所で勘弁してほしい。健康があってのスポーツであり、娯楽だから。大混戦で誰がどうなるかは分からないけれど、誰が勝っても不思議ではない、そんな明日、そんな千秋楽だ。

大相撲力士名鑑 :照ノ富士 逸ノ城




砂かぶりの夜

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