NHKの夕方の番組に能町みね子が出ていて、白鵬の解説について語っていた。私も白鵬が解説をした日はテレビを見ていたけれど、仕事もあって全部は見ていなかった。
その話の中で白鵬が7月場所の正代戦で、土俵際まで下がって仕切った場面の真相を語っていたそうだ。白鵬は、「いくらシュミレーションしても、正代に勝つ場面を思いつけなかったから」みたいに語っていたそうだ。
少し、うれしい。何故かと言うと私もこの場面、いろんな人から「あんな仕切りをして、白鵬は横綱らしくない」という感じのことを言われた。それに対して私は、「あれじゃないと、正代に勝てないと思ったんじゃないんすか」と答えていたからだ。正解だった、私としては珍しく。
昨年の3月場所のブログで、いるべきところにいない正代の立合いは白鵬の張り手封じか?と書いた。あの一人パン食い競争の立合いは、打倒白鵬の秘策だったと。実際に張り差しに行って、腰が伸びてしまった白鵬は正代に敗れてしまった。
この場所で正代に1敗したものの13勝2敗で白鵬は優勝し、正代は白鵬戦の勝利で8勝7敗でやっと勝ち越した。しかしこの一番で白鵬は正代に対して、強烈な苦手意識を持ったのでは、と思った。
結局はそれから休場が続いた白鵬、7月場所はこのときの黒星以来の正代との対戦だったわけだ。そして白鵬自身も、普通にやったら正代にはもう勝てない、と思っていたのだ。一人パン食い競争には勝てないと。だからこその、土俵際での立合い。
そんな自己分析も含めて、白鵬の解説は好評だったようだ。すでに解説者としては北の富士に次ぐ地位を築きつつある稀勢の里に、これからは追い付き追い越せの白鵬、いや間垣親方なのだ。
昨年3月場所の白鵬vs正代戦を改めて見た。
>>https://twitter.com/nhksumo/status/1240563565162946560
無観客興行で、正代の勝ちだから大きく取り上げられることはなかったが、白鵬の張り手がヒドい。現役最後の一番の照ノ富士戦に匹敵する。
白鵬は張っても張っても前に出てくる正代に恐怖を覚えたのではないか。昨年の7月場所は正代戦で休場・不戦敗となった。
「鉄人」は玉鷲のニックネームだが、正代も鉄人だ。休場は新大関の場所だけだ。その時のケガが現在まで尾を引いているのではないか。
最晩年の白鵬は休場続きで、正代戦が組まれることがなかった。もし正代が白鵬戦に連勝していれば、正代の評価も変わったのではないか。
まだ現役の大関だ。なぜか正代に対して武蔵丸もマスコミも厳しい。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
正代に対して厳しいというのは、やはりあの立合いでしょうか。武蔵丸はどの辺のことを言っているのでしょうか。武蔵丸のことだから、表情や仕草に闘志不足と感じたのかもしれませんね。立合いについては、これまで指導してきた手前、親方たちは自分の指導とあまりにも違う立合いは批判するのでしょうか。私には、正代の一番強いポイントが相手に伝わるようにする、最善の立合いだと思います。
>>「正代なんて、もう大関と呼ばなくてもいい」
>>https://number.bunshun.jp/articles/-/850886?page=2
正代のなにが悪いのかには言及していない。たぶん成績が悪いことに対する批判だろうが、罵倒している。
「辛口御免」というコラムなので厳しい文章にもなるのだろうが、せめてこの部分を矯正するべきとか書くべきだろう。正代にはそんな必要もないと武蔵川親方は思っているのかも知れないが。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
成績が悪い、が一番のポイントなのでしょうね。正代の立合いから取口まで、分析してアドバイスすることは、かなり難しいのでしょうね。成績については一横綱二大関で、大関の二には正代も含まれてますので、対戦相手は横綱一人に大関一人であとは格下なので、厳しい意見は致し方ないのでしょうか。次回は正代の立合いについて書きたいと思います。