熱海富士

あまりにも星の潰し合いだから、 琴ノ若 と 熱海富士 には星を伸ばしてほしい5月だ





今年に入って混戦続きの優勝争いで、群雄割拠の土俵だ、なんてことを毎場所のように書いていたけど、今場所は本格的に星の潰し合いだ。なぜこれほどに星の潰し合いになるのかというと、誰も休場しないからだろう。

4日目は3大関を連破してきていた琴ノ若を、ケガの回復具合も定かでない照ノ富士が一蹴した。ここから照ノ富士が完全復調するか、琴ノ若も踏ん張るか。この二人がやはり中心になるのか、あとは本当に潰し合いだから。

琴ノ若は「コレだ」というのが分からないから、なかなかに書きづらい力士だ。しかし大きな体でよく動くことは間違いない。だから相手力士は嫌がって、つい攻め急いで墓穴を掘るのだろうな。

「コレだ」は無くても、負けにくい力士だ。強く感じないが負けにくい力士とは、若いころの大鵬が言われていたわけだが、負けにくい力士というのは分かりにくいし、ブログに書きにくい力士でもある。

逆に今、一番分かりやすい力士は熱海富士だ。凄く稽古をしている、と感じる力士だ。摺り足の寄り身が見事だし、引き技に強いのも分かる。要は、ぶつかり稽古をしっかりとしている力士だと分かる。

若くして番付を上げてくる力士は概してふてぶてしいものだけど、熱海富士は真逆で、一歩間違えれば高見盛の匂いまでしそうだ。それだけは、避けるべきかもしれない。

取口は出来上がっているように見える熱海富士と、熱海富士よりも5歳年上だけど出来上がっているように見えない琴ノ若。星の潰し合いの土俵の中で、星を伸ばして目立ってほしいな。幕内は照ノ富士、十両は竜電が本命か。

上位陣は実力伯仲だから、これから琴ノ若が勝ち込むのは厳しいかもしれないけど、それでも勝ってほしいね。これだけ潰し合っているから、照ノ富士と琴ノ若が千秋楽に、もう一度相まみえそうな令和4年の5月場所なのだ。

大相撲力士名鑑 : 琴ノ若 熱海富士




砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 五日目の熱海富士は栃丸の引き技を喰らって前に落ちてしまった。足が揃ったところを引かれたわけだが、栃丸が上手かったか。19歳なら負けても勉強だ。
    序盤戦が終わって優勝争いは少しは絞られるかと思ったが、全勝は碧山と一山本、明日両力士の直接対決で勝ったほうが単独トップになるわけだが、スポーツニュースで報じても「誰?」になりそうだ。現在の大相撲の姿だろう。
    六日目は先場所の優勝決定戦の一番、若隆景vs高安がひっそりと組まれた。2勝3敗と1勝4敗の対決になるとは思わなかった。二場所好調な力士がいない。これも現在の大相撲か。
    3大関の序盤戦の通算成績は6勝9敗、5割まであと一息だ。これも(以下略)。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    時の横綱が全盛期を過ぎたあたり、戦国時代と呼ばれた時代は過去に何回かありました。今は照ノ富士の調子次第でもありますけど、戦国時代の様相を呈しています。しかし過去と違うのは、その戦国武将の人数が圧倒的に多いのが今の土俵です。だから、星の潰し合いのレベルも今までとは違いますね。

タイヘイ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA