北青鵬 のゆったりとした仕切りは、千秋楽まで続いてほしいのだ。





大相撲9月場所、平戸海の前廻しからの速攻が冴え、若元春は再び打っちゃりを繰り出し、そして外掛けの現役勝利数ナンバーワンの豊昇龍はその外掛け勝利数を伸ばした。幕内では業師的な決まり手で、盛り上がりを見せている。

十両を見ると新十両や十両二場所目の力士たちが、まさにパワーと馬力を競っている。学生相撲時代から競い合ってきた力士たち、実力的にも拮抗しているようだ。そんな中、十両では北青鵬がやはり気になる。

前々回のブログで、肉体的な潜在能力と年齢的な伸びシロと言う点で、そろそろブレイクするか豊昇龍、みたいなことを書いたけれど、同じ点での能力の高さでは北青鵬だ。現時点で綱の可能性を持っていると感じるのは、豊昇龍と北青鵬がツートップだな、やっぱり。

7月場所で11勝を上げたのだから、今場所はさらに上乗せが期待できる北青鵬だが、相撲内容はなかなかにスケールがデカい。一番好きなのは、立合いのあの弱い当たりだ。弱く見えるだけで、本当は強いのだろうけど。

北青鵬には立合いは弱く、そして立ち遅れても良いし、とにかくザックリと適当に立ってほしい。鷹揚な立合いをしてほしい。立ってから、いくらでも状況を対処できるって感じで相撲を取ってほしい、取れる力士だ。

今の力士の立合いはアレだ、まったくもってスッキリと立たない。アマチュア相撲の立合いの延長なのか、時間一杯になってからが長い、ように感じる。立ちにくいのか、それとも駆け引きで焦らしているのか。そんな立合いが多い。モヤモヤする。

立合いの良し悪しが勝ち負けを大きく左右するってことは、もちろん充分に理解しているけれど。よく学生相撲出身力士が、「プロは、立合いがアマと違う」って話してるところをテレビとかでも見る。実際のところ近年のアマチュア相撲出身力士は、いわゆる大相撲の立合いに本当に対応できているのか?

遅いと言っても、ほんの1秒か2秒の世界なのだけど。気になる私が、気にし過ぎかな。しかしね、立合いが重要なのは確かだけれど、立合いを意識し過ぎて迷った立合いが多くて、大関以上の期待が充分にあった力士で大成できなかった力士は過去にいた。だから緊張感の少ない北青鵬の立合いは、実は魅力的なのだ。

大相撲力士名鑑 : 北青鵬




砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 北青鵬は立合いからいきなり肩越しで廻しを取りにいく。2メートルの長身だから、両差し狙いでいく必要もないだろうが、膝は曲げたほうがよいだろう。両足は突っ立ったままだ。
    普通の力士なら組み合ったときの廻しの位置が低いほうが有利だろうが、北青鵬は廻しの位置が高くても勝ってしまう。現時点でそれが良いのか悪いのかわからない。
    白鵬の宮城野親方は北青鵬にうるさく言わずに、やりたい放題にしているのだろう。細かい技術を覚えるよりも、大雑把でも強い相撲=北青鵬にしかできない相撲が完成できるか。とにかくスケールが大き過ぎて、どう評価していいのかわからないのが現状だ。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    北青鵬はまさに規格外の相撲ですが、体全体の柔軟性も感じますね。今の相撲でどこまで通用するか、こればかりはやってみないと分かりませんが、白鵬はなるべくスケールの大きな力士に育てたいのでしょうね。

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