正代

正代 が優勝候補のナンバーワンというのが、今の土俵っぽいのではないかな

大相撲春場所、初日と2日目が終わった。貴景勝は、貴景勝らしい初日と2日目だった。やはり、優勝するとしても12勝3敗っぽい。それよりも先場所のような激しい相撲を、15日間続けてほしい。

そしてこの2日間、北青鵬と朝乃山が強い勝ち方をした。朝乃山は当然だけど、北青鵬も近いうちに貴景勝のライバルとなる力士。伸びシロの大きさを考えたら、すぐに抜いてしまうかもしれない力士。

北青鵬か朝乃山を書こうと思っていたら、もっと強い勝ち方をしてた力士がいた、正代だ。勝った相手も、豊昇龍と霧馬山。これは、間違いなく強い。優勝候補かもしれない、冗談でも皮肉でもなく。

豊昇龍戦の前に出る圧力、霧馬山戦の左の差し手で振るような攻め、これがどちらも強い。全盛期の強さだ。最高に体調も良いのだろう。こういうのが50年前は「調子相撲」と呼ばれて、見下されるものだった。

しかしなぁ、力士の調整の仕方も変わったかもしれないし、アマチュアとプロの違いも薄れてきた。「調子相撲」なんて言葉も、ほぼ聞かなくなった昨今。「調子相撲」で優勝しても良くない?、の正代だ。

リラックスできる位置ならば、正代は半端なく強いようだ。貴景勝の綱取りを阻むのが、若い力ではなく正代だったら、残念というよりも、リアルだし、令和の大相撲だなと感じる。

もう一人、若元春も強い。横綱不在、一人大関の土俵では、若元春も立派な優勝候補だ。今の土俵で、ガッチガチの四つ相撲ナンバーワンは誰もが認めるところ。その四つの組み方が、格段に力強くなった。

幕内は、貴景勝と若元春と正代と北青鵬の優勝争いか? 十両は朝乃山と熱海富士と落合の優勝争いか? 幕内と十両の、格の違いを感じさせない顔ぶれが揃ったな。今の土俵を象徴している、かもしれない。

大相撲力士名鑑 : 正代




砂かぶりの夜

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA