大栄翔

3敗力士が正関脇と星の潰し合いをしたら、最近の土俵を象徴する形で 大栄翔 が優勝する

大相撲13日目、大栄翔が2敗を守って、優勝争いの単独のトップに立った。14日目の相手は3敗の翠富士だが、同じく3敗の霧馬山と若元春は東西の正関脇との取組。昨今の土俵を象徴するような、関脇と小結の星の潰し合い。結果が番付通りならば、大栄翔が圧倒的に有利な展開となる。

ところで前回は、翠富士のブログは2回しか書いていなかったという書き出しで、久々の翠富士のブログだったわけだが、今回の大栄翔も2回しかブログを書いていない力士なのだ。

昭和の力士を主に書いてきた私にとって、昭和の力士体型の翠富士はツッコミにくい、というのが翠富士を今まで書くことが少なかった理由というのは前回に書いたけれど、大栄翔に関しては、その突き押し相撲が教科書的だから書きにくいと、これは実際に当時のブログで書いている。

大栄翔が初優勝した頃、貴景勝が短い距離でのリズミカルな突き押しで大関に昇進し、千代大龍を中心とした「突き押しからの~引き叩き」の力士が次々と現れていた。

その後は阿炎や阿武咲が得意の、押しに近い、回転は遅いけれど威力のある突っ張りが現れた。回転よりも、ストレートパンチに近い。そして突っ張った後に、ヒジから手首の外側で押していく、新しい押しの形も出来上がっていった。

それでも今でも、大栄翔はオーソドックスな突き押し相撲を貫いている。私が思うに、千代大龍も貴景勝も阿炎も阿武咲も、突き押し相撲のキャリアが長いから、突き押し相撲のスタイルの、枝葉を伸ばしていったのではないかと思う。

入門後に四つ相撲から突き押し相撲に変えた大栄翔は、オーソドックスな正統派突き押し相撲を貫いている。しかしそれは、キャリアが短いから今だにオーソドックスしか出来ない、という意味ではない、と思う。

ひょっとして、枝葉を伸ばす必要が無いと感じているのではないか。愚直にオーソドックスな突き押し相撲に徹する方が、実はお得なのではと思ってるのではないかな。まぁ、勝負の世界は結果がすべてなのだが、さて。

大相撲力士名鑑 : 大栄翔




砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. まだ霧馬山と大栄翔の対戦がない。千秋楽に霧馬山3敗大栄翔2敗で対戦ならば、本割決定戦と霧馬山が連勝ならば大関昇進もアリか、でも近年は昇進に厳しいからナシか。貴景勝の負担が大きいから、大関を増やしたほうがいいと思うが。
    最近は「引き叩き狙いの突き押し相撲」が主流となって、大栄翔が異色の押し相撲になってしまった。歴代の突き押し力士の中でも、力強さではトップクラスだと思うが「好調が持続しない」という突き押し力士の宿命?から逃れられない。2場所連続で好調でないと大関昇進は厳しいが、来場所はどうなるか。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    若隆景のケガが重傷だったのは、かなりの衝撃でした。7場所連続で東の正関脇でしたから。霧馬山に続き豊昇龍も二桁を上げて、いよいよ大関レースが盛り上がるというところですから。若隆景の復活を願います。
    千秋楽は霧馬山VS大栄翔の直接対決、確かに霧馬山の大関昇進への雰囲気が出来つつありますね。来場所は盛り上がりそうですね。豊昇龍も含めてですね。若元春も、ですかね。

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