かつて、「お尻の大きい力士は強くなる」という言葉があった。お尻の筋肉はスポーツ選手として重要だけど、相手の重心を崩す競技である相撲にとっては特に重要だ。そのうえ、締め込み姿でお尻の筋肉が一目でわかる。
お尻について言えば、お尻は大きいのだけれど、昔の力士のような締まりが見られないので、大きさだけで将来性は語れなくなったと思う。お尻の筋肉の張り、というものに目を向けなければならない。しかし今、自信を持ってお届けできるお尻がある。
かつて、「この力士は胸の合わせ方が巧い」という言葉があった。胸の合わせ方が良いと、同じ四つ身でも相手への重心の掛け方で、相手よりも有利な体勢になれるし、何よりも疲れない。
胸の合わせ方よりも、上手廻しを引いた方が絶対的に有利というのが現代相撲だ。がっぷりになるよりも、自分の有利な体勢になるのが最優先という感じ。近年で最後に「胸を合わせるのが巧い力士」、と呼べたのは白鵬かな。そして今、自信を持って・・・。
一言で言えば、どちらも落合なんだな。みなさんも気付いているだろうけど。さらに、細かい技術に長けている。そしてこの細かい技術も、詳しいのは白鵬が一番じゃないのか。
詳しく教わっても、それが出来る運動神経が無いとダメだが、落合は出来ている。たぶん白鵬は、教え甲斐があって、うれしくて仕方が無いのではないか。
霧馬山や豊昇龍が昭和体型の力士だとか、それ以上に若元春の四つ相撲が昭和だ、などと最近書いているけど、お尻が大きいとか胸の合わせ方が巧いとか、昭和の概念にピタッとはまるのは落合が一番なのかもしれない。
熱海富士も落合に負けただけで連勝しているし、霧馬山と豊昇龍と若元春の次の大関レースの足音が、本当に聞こえてきそうな大相撲5月場所の前半戦なのだ。
落合は左が差せれば、右上手が取れなくても勝てる。六日目北の若、七日目貴健斗と右上手取れないまま連勝した。
なんというか、十両の土俵で横綱相撲を取っている、もっと言えば白鵬の相撲を取っている。
もう少し十両で苦労するかと思ったが、相撲の完成度が半端ない。今年中に横綱照ノ富士と当たるところまで上がるか。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
落合はここまで、底が見えない強さですね。白鵬解説の日に勝ち越しを決め、朝乃山の全勝を止めた北青鵬とともに、師匠孝行でしたね。さらに白星を重ねていきそうです。