大相撲夏場所4日目、今日は豊山との新入幕対決を制した阿武咲が素晴らしい相撲をとりました。一回り大きい、同じ突き押しの豊山を攻め続け、わたし込みで圧倒しました。
まず四股名が良いですね。強そうな動物や難しい字を使う傾向が一時ありましたが、「咲」という華やかで優しい字が四股名に入っています。しかし阿武咲は気合の入った面構え、十両時代とは顔つきが変わりました。
そのギャップが良いですね、昔の話で恐縮ですが、いかつい顔にゴツい体の琴櫻と一緒ですね。そして親方がまた気合いが入っていた益荒雄です。益荒雄もいい面構えでしたが、この親方にしてこの弟子という感じの阿武咲。今日は柔和な顔立ちの豊山との違いが、見事なコントラストでした。
明治16年1月から、幕内力士が途絶えていないという伝統ある青森県の出身。栃ノ海や隆の里など、じょっぱり精神で綱を張った力士で有名な県です。阿武咲も、いかにも「じょっぱり」という感じがします。
176㎝・163kgの立派な体。しばしば私は力士の体重増に関して言及しておりますが、要は自分で自分の体をコントロールできるかどうかが問題なのです。
コントロールできない体重増なら、前にも落ちるし横にも弱い、そして淡白な相撲の原因となります。体重があっても、阿武咲のように自分で自分の体を自在に扱えるのなら問題はないのです。
さらに阿武咲の突き押し相撲は、今日のように差して密着する押し相撲も出来て相撲の幅もあります。馬力もあってスピードがあり、展開の中での対応力もあります。
雰囲気も相撲内容も、強烈な個性を持った若い力士が現れました。平成8年生まれで、貴景勝と同学年。平成9年生まれの貴源治・貴公俊も「0809組」と呼ばれるように、早く追いつかねば。
阿武咲、高校総体の映像がNHKで放送されたが、見事に眉毛がなかった。
まあヤンチャなヤツも結構角界入りするんだろうが、九重親方(千代大海)・豊響とともに「三大ヤンキー上がり力士」と勝手に認定させていただきます。
18歳で新十両で、一度幕下落ちも経験したことが幸いしたか。同年齢でライバルの貴景勝との対戦が楽しみだ。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
阿武咲の相撲とその雰囲気は、今の土俵には貴重な存在ですね。学生相撲出身力士が増えると、どうしても大学の部活動は、中・高と違って上下関係が厳しいので、その過程を過ごしてきた顔の力士が増えますね。大人の顔の力士が。千代大海の師匠の千代の富士、阿武咲の師匠の益荒雄も、なかなかの面構えでした。