栃ノ心

栃ノ心 は10年経っても、不細工な二枚目です





「栃ノ心の相撲を見て、大関貴ノ花が昔のインタビューで『私は人よりちょっとだけ残り腰があるだけで、廻しを引いて寄るか吊るだけの、不細工な相撲ですよ』と答えていたのを思い出しました」という内容のブログを書いたのは、もう10年近く前のことです。

当時、栃ノ心は20歳で十両でした。出世も早かったわけで、今まだ29歳。廻しを引きつけ吊り寄りの相撲に、体のサイズは違えども、大関貴ノ花がダブり「真っ向勝負の相撲をとる、栃ノ心は不細工な二枚目です」というのが、10年前のブログのタイトルでした。

栃ノ心は数少ない、吊りと打っちゃりを決まり手に持つ力士。しかし、その吊りでケガもしてしまって。その時の映像を見ると、普段は明武谷ばりに抜き上げる栃ノ心が、なぜか腰で吊ろうとして徳勝龍の体重がヒザに乗っかってしまったものでした。腰が徳勝龍の下に、入ってなかったですね。

栃ノ心はよく「上手が深い」と言われていた記憶がありますが、あのケガは上手が浅かったから起こったことだと感じました。明武谷は吊るときは、廻しを深く引き直して、引き付けて吊っていました。栃ノ心は、ちょっと雑でしたね。

とは言え、廻しの引き付け合いの熱戦で、相変わらず「不細工な」良い相撲をとっている栃ノ心。まだヒザには大きめのサポーターが目立ちますが、29歳は、これからチャンスは充分にあります。

夏場所に壮絶な睨み合いをした玉鷲のように、遅咲きの可能性も・・・玉鷲との睨み合いは、ひょっとして遅咲きのブレイクをした、玉鷲を意識してのことかもしれません。相撲は立合いに変化しましたが・・・。

平成18年秋場所、初めて栃ノ心を見た時は序二段の優勝決定戦で、この一番は最高に「不細工な」名勝負でした。敗れはしたものの、楽しみな力士が現れたと思いました。多くの若手力士が上位に進出する名古屋場所、白鵬世代最後の若手力士が勝負の夏です。

大相撲力士名鑑 : 栃ノ心

 

パワーストーンブレスレット:ローズクォーツで赤房をイメージしました




2件のコメント

  1. 公傷制度はどんな形でも復活すべきだと思っているが、栃ノ心は幕下55枚目まで下がって全勝優勝→全勝優勝→十両復帰で13勝2敗で優勝→全勝優勝で幕内復帰という、ちょっとリハビリぐらいの感じで復活した。たぶん豊ノ島とか舛ノ山改め舛乃山とか、ケガで番付落として苦しんでいる力士は、舌打ちしてるんじゃないか。
    その「ちょっとリハビリ」の途中の十両で、栃ノ心は逸ノ城に千秋楽本割と優勝決定戦連勝して優勝した。右四つがっぷりの力比べで、まあ典型的な不細工相撲ですね。素人さんが相撲取るとこんな感じ、は言い過ぎでも、まわし切ったり巻き替えたりとか一切なかったと記憶している。
    そういえば逸ノ城も不細工相撲ですね。初土俵の年にいきなりブレイクしたので「相撲の一発屋」扱いされているが、実際は玉鷲と同じく晩成型ではないかと思う。
    外出時に着物着てなかったドレスコード違反で、春日野親方にゴルフのアイアンで殴られた云々がニュースになったが、最近の力士のツイッター見てるとプライベートでは誰も着物着てないけどなあ。まあヤンチャな時期もあったんでしょう。
    あとは対白鵬戦0勝24連敗中をなんとかしないといけない。舞の海が「20回以上対戦して一度も勝てないなんて信じられない」とかヌカしてたので、その口を塞いでほしい。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    逸ノ城は、その体の大きさのせいか、動きのせいか、私の気のせいか、目の錯覚か、体の割に足のサイズが小さいように見えます。さらにそのためか、足首が太く感じます。足首が太いから、足が小さく見えるのかも。足の大きさは、安定感という意味で力士の素質の一つと思いますし、足首の細さはアスリートとして鍛えているかの目安になると思います。だから私は、お尻の筋肉と足の大きさと足首の細さを、強くなりそうかの判断材料にしています。
    力士の服装は、ブログにもスーツ姿で番付を見る力道山や、上下ジャージで散歩する玉の海の写真を載せていますが、昔からプライベートは良かったみたいですね。たぶん理由は、栃ノ心がヤンチャだったということでしょう。
    栃ノ心と白鵬の件は、栃ノ心の方が年齢が若い、という一点に懸けたいと思います。名古屋場所に栃ノ心が万全で臨んで、ここ一発の勝負を見せてくれるのを期待しています。

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