北勝富士のコラムですが、まずは白鵬VS嘉風に一言。嘉風の、まるで宇良のような「当たらない立合い」は見事でしたし、白鵬も今までに経験していないことに混乱もしたでしょう。
しかし白鵬のアピールに対して、何のリアクションもしない審判長は如何なものか。アピールされても、立合いの成立・不成立は行司が判断することで審判委員はあずかり知らぬということなら、そう白鵬に説明すれば良い。
行司も立合いを成立させたのだから、白鵬に促すか、白鵬が土俵下のままでも勝ち名乗りを上げればよい。ケガなどで力士が土俵に上がれない時は、そのまま勝ち名乗りという場合もあるのだから。今日も、それと同じ緊急避難。何もしないから、完全に白鵬が悪者になってしまった、ということですよ。
正式な物言いではないが、大鵬も審判委員にアピール(結果的には物言いと一緒)して、物言いで差し違えで勝つということもありました。正式な物言いが出来ないからこそ、今日も何らかの対応をしないといけなかった。ダメならダメと。
またも今回、大相撲を知らない人が徹底的に白鵬を叩きそうです。審判長も行司も、危機管理が出来ていない。今のこの時機、力士を守るという意識、緊張感が無い。
というわけで、気分を変えて北勝富士の話です。北勝富士の顔や所作が醸し出す雰囲気、イメージとしては御嶽海と対照的。御嶽海の以前のブログ記事で、たしか「砂まみれのイメージが無い」のが物足りない、みたいなことを書いた記憶があります。
そのイメージとして対照的な北勝富士に「砂まみれのイメージ」が「有ります」。イメージばかりで申し訳ないし、九州場所だから実際の稽古場を見に行けと言われれば返す言葉もないが、早朝は寒いし。
御嶽海には、北勝海のような砂まみれのイメージが無いって、以前のコラムで書きました・・・、北勝富士の師匠の北勝海のイメージは、御嶽海には無くて北勝富士には有るという、これは当たり前の結果が出ました。
砂まみれのイメージと言えば、かつての名解説者玉ノ海の「土の匂いのする力士」という言葉もほぼ同意、元大関大受を形容しての言葉でした。徹底した押し一徹の力士でした。北勝富士にも、同じ匂いがします。土に匂いが・・・。
しかし北勝富士は押し一徹ではなく、四つでもとれるので前褌を引いての相撲もとるべきだとの声も有るようですが、どうでしょうか。押しの横綱北勝海も、もともと若手の頃は前褌を引いての相撲をとっていて、押し相撲に変えたわけでしたが。
北勝富士と大受と北勝海と、そして御嶽海との関係性で話がややこしくなっておりますが(私が勝手にややこしくしているだけですが)、北勝富士には北勝富士らしい相撲の型があると思います。
と言ってる端から・・・昔のニックネームで、もう一人の力士のイメージが。「砂袋」って、これは元大関の大麒麟でした。久しぶりに、砂袋的な体質というか体型というか、北勝富士に感じました。何だろう、四股で作った体だなぁと・・・。
実際のところを知らないで書くのも申し訳ないが、ウエイトトレーニングの感じはしません。摺り足に、それを一番感じますね。足の裏が、しっかりと砂をかんでいる摺り足。土の匂いのする砂袋・・・。
それが北勝富士のもっとも北勝富士らしい部分であって、押し一徹でも前褌引いても、どっちでも良いように思えてきましたね、書いてるうちに。今の摺り足さえあれば・・・。離れても組んでも、どちらにせよ正攻法の相撲ということです。
今日の豪栄道戦など、まさにそんな相撲でした。良いですねぇ。さて来年の本格的な大関レースの展開を予感させる、一年納めの九州場所。個性が光る相撲が土俵では展開されて・・・いよいよ終盤戦です。
パワーストーンブレスレット:ローズクォーツで赤房をイメージしました
白鵬vs嘉風については、何も付け加えることはないです。まあ今場所、土俵外が戒厳令状態ですから、ちょっと土俵上も盛り上げてやろう、という白鵬の「間違ったサービス精神」が発揮されたのかなあ(「子供でもわかる発言」とか)。
北勝富士はノーマーク、というか私の目が節穴でした。どうしても御嶽海・阿武咲・貴景勝の「身長170㎝台トリオ」のほうが見た目も相撲も派手なので目が行くんですが、25歳で身長185㎝、引き叩きに頼らない相撲は2017年では珍しい。
ただ、九日目の千代翔馬戦、立合いが合わなかった際、千代翔馬が北勝富士の胸を突いたんですが、九重部屋と八角部屋も仲悪いのか?
こんなトラブルは土俵外でやってくれ、って今ウンザリするほどやってますわ。八角理事長、場所後に幕内十両力士に「理事長講話」を実施するそうだが、貴景勝は参加しないだろうなあ。もちろん貴ノ岩も。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
白鵬の件は、大相撲のSNS等で白鵬が悪く言われるのが心苦しい部分があります。なるべく関わらないようにしておりますが。千代翔馬と北勝富士の件、実は中継を見ることが出来なかったので詳しくは把握しておりませんが・・・。稽古場で何か有ったのでしょうか? 多少の遺恨も勝負事ですから。良い方向で、切磋琢磨してほしいものです。千代翔馬も昭和体型の、期待の力士ですから。
管理人さんの言う通り、一言あってもよかったのかなと感じます。わるいと感じるものには痛烈に批判に走るこの世の中、それもいかがなものかと。それ以上に張り差しからのもろ差し一気!嘉風に声を大にして、素晴らしい相撲をありがとうございます!といいたいです!あるニュースでは、この取組前に対戦成績15対1で嘉風は一度しか勝てていないというところから始まりましたが、昨日の相撲を見て思いました。やはり相撲は結果より中身、記録より記憶、私はそういつも感じております。幕内で長く戦える嘉風、安美錦のこの両力士はほんとうに名がつく力士です。
相撲最強さんへ
コメント、ありがとうございます。
コラムの内容が白鵬に偏っておりましたが、嘉風の相撲は本当に素晴らしいものでした。このブログでも宇良のコラムで、「当たらない立合い」は大相撲の流れを変えるものだと書いたことがあります。立合いの良し悪しで勝負が決まる相撲は、力士の重量化を加速させてきました。宇良の「当たって欲しくても、当たってやらないよう・・・の立合い」は、大相撲を本来の姿に戻すものだと思っていたところ、嘉風が「当たらない立合い」を実践して成功したことは、大きな意義があると感じています。