さて初場所、明るい話題はやはり新入幕力士ですね。まずは阿炎、私が幕下力士のコラムを書いたのは、今のところ貴源治と貴公俊と、この阿炎の3人だけ。うれしいですね。
明るい話題はうれしいわけだけど、ただ少し明るすぎるところが心配かな。よくイケメン力士という言い方をされるけど、師匠との絡みの部分もあっての話か。私は、それほどとは・・・。
明るいのは良いけど、足元だけはしっかりと見て、上を目指してほしいものです。体重が140kgとのことで、少し増えました。体重には気を付けてほしいものです。
もともと阿炎に注目したのは、そのアンコ型ではない体型。最近では珍しい、回転の速い突っ張り。運動神経の良さを思わせる、スピーディな動き。そう、阿炎への期待はスピードです。
寺尾と豊真将がついているから大丈夫とは思いますけど、体重増で勝てるようになったので、さらに増やそうとか、イケメン力士で接待が増えたとか・・・とにかく、その辺を注意してほしい。意外と、しっかりした性格のような気がしますが。
初場所の勝ち越しが一番ですけど、「大関候補」と呼ばれる存在になる可能性大の力士。運動神経そのものが良い力士という印象で、それが可能性に対する根拠です。
そしてもう一人、竜電です。阿炎を幕下時代にコラムに書いたわけですが、竜電はもっともっと、ずっと以前から「ポスト白鵬世代」の「元祖期待の若手力士」なわけです。
当時の同世代の幕下力士だった高安は大関に、隠岐の海はベテランの域にと、時代は流れました。ここでの新入幕、本当に長いケガとの闘いが報われました。
阿炎のイケメン疑惑?と違い、竜電は実際のイケメン力士、と私は思います。(美的感覚は個人差ありますが) しかし浮かれたところは無い。(何か阿炎が浮かれているような書き方で申し訳ない、そんなつもりはありません)
この謙虚な雰囲気と番付を上げていった過程は、大相撲ファンの共感を呼ぶことは間違いないし、すでに人気力士。そして、やはりアンコではない。阿炎とともに大関候補となれば、うれしい限り。
竜電の体と取口を見ていると、もっと出足の破壊力を増し、もっと廻しの引き付け(特に前廻し)を強くすれば、大鵬のライバルだった柏戸を思わせるところがあります。
だから、やっぱり竜電もスピードです。阿炎と一緒。稽古と、そして、これも阿炎と一緒で体重を意識して。今が150kg・・・今で充分でしょ。柏戸はもっと締まっていたし。BMIが41、このままで強くならないと。
両力士ともに師匠が信頼できるし、それは貴景勝と阿武咲にも共通。そして期待の北勝富士の師匠・・・。また話が変な方向になりそうなので、今日は楽しみなお話だけで。
竜電は新十両から序ノ口まで陥落して復活した苦労人だが、阿炎も十両昇進後、幕下に陥落して10場所苦労した。もう入幕はないだろう、と思っていたので、再十両後3場所で新入幕したのは驚いた。
ただ、阿炎に苦労人のイメージはない。昔から「ドライボーイ」「現代っ子」と仇名される力士はいたが、阿炎は「チャラ男(お)」か。一人ぐらいこんな力士がいてもいい。
竜電も、新入幕は早いが高田川部屋の弟弟子の輝も、十五日間のうち目が覚めるような快勝もあれば、不甲斐ない負け相撲もあって、十五日間のスタミナ配分が身についていないような気がする。
猛稽古で鳴らす高田川部屋だ。いつか報いられる時が来てほしい。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
力士にイメージが確立するのは、それが本当にしろ、そうじゃないにしろ、人気という点では大切なことだと思います。阿炎と竜電、両極端のイメージですが、イメージが出来ることで相撲自体にドラマを想像出来て、大相撲ファンには楽しみが増えるでしょう。そういう力士が増えることは良いことですね、同じような取口の力士が多い今の土俵では。