鶴竜

鶴竜 は見事に復活、高安 と栃ノ心 は来場所につながった、しかし高安は微妙が多いなぁ





大相撲春場所は鶴竜の8場所ぶりの優勝、休場続きだった昨年の鶴竜の思いが伝わってくる、感動的な優勝となりました。まぁ、千秋楽の一番は微妙というか、鶴竜のかかとと高安の左足の甲が返るのがポイントになりましたが・・・。

ビデオの最後の再生のとき、鶴竜のかかとよりも先に高安の右足の方、左足の甲じゃなくて右足の小指が砂を掃いたように見えたのだが。あとでYouTubeで確認しておこう。

鶴竜に関しては見事でした、横綱相撲。マスコミでは「引き技が出たから、そろそろ危ない」的な書き方が相変わらずで、前回のコラムでは2回も「アホ」呼ばわりをしてしまったが・・・。

心を落ち着けて「アホ」という言葉を使わずに・・・鶴竜の引き技に、引き技を意図した突き押しがあったか?安易に勝とうと、引かなくても済む場面での引き技があったか?

前回の鶴竜のコラムで相撲に漂う「緊張感」と書いたのは、そういう安易な取口が無いという意味であって、相撲の展開の中で常に最善を尽くしている中で引き技も見られたということ。

千秋楽の一番は、鶴竜は行司の軍配を見てすぐに、自分の左足のかかとが出たあたりに目が行きましたね。そのときの表情から、たぶん自分が負けたと思ったのでしょう。高安の右足は、視界の外だ。高安本人も気付かなかったみたいだし、第一私の目の錯覚というのもある。

とは言え、高安は栃ノ心戦の微妙さも含めて、何はともあれの12勝が続きました。来場所に全勝ならば綱取り、という初めての具体的な綱取りの話も。運も実力のうち・・・?

逆に栃ノ心は、微妙な感じながらも10勝は大関につながる星。栃ノ心については、鶴竜戦にしても逸ノ城戦にしてもそうだが、館内を今一番、湧かせられる力士だ。

来場所、白鵬が戻ってきて強さを発揮したときが、高安と栃ノ心の試金石になる。期待は大きい。正直なところ、今の若手は大関候補ながらも、横綱候補はいない。高安と栃ノ心が頑張らないと、数年後の大相撲は暗いかも。

このブログ内では阿武咲と貴源治に横綱の可能性を書いたことがあるわけだが、阿武咲は思いのほか引き技を見せるし残念ながらケガをしてしまった。貴源治はここではザックリと済ませるけど・・・、一気にブレイクとは行かない。

鶴竜の復活に、稀勢の里も刺激を受けるだろう。鶴竜の今場所の相撲は「今までの積み重ねの重さ」が、若手力士が簡単には乗り越えられない「重さ」であることを知らしめた。稀勢の里にも見せてほしい、勇気を持って。

最後に、ちょっとブレイク。今日の北の富士の言葉でインパクト一番は、「見掛けよりも強いんだねぇ」という千代丸へのコメント。千代丸の笑顔は、加藤一二三似だ。

大相撲力士名鑑 : 鶴竜 高安 栃ノ心




4件のコメント

  1. 鶴竜関の優勝は素晴らしいの一言ですね
    今場所は一人横綱でしたが、場所をきっちりと締めてくれたと思います
    鶴竜関の引き技は‥悪癖の相手を呼び込む引きは少ないように思いました
    魁聖関との一戦などは、相手の半ば自滅で引き以外に選択肢はないというか
    むしろどうやって勝ったら納得したの?ってレベルですし
    豪栄道関との一戦も、自然の流れでそうなったように思います
    こういう相撲であれば、まだまだ優勝を積み重ねられると期待したいですね

  2. veloさんへ
    コメント、ありがとうございます。
    本当に、鶴竜の復活は見事でした。引き技も、改めてになりますが、理に適ったところで出していたと思います。出すべきところで出していたと。その相撲内容は横綱の横綱たる所以を、すべての大相撲ファンに知らしめたと言えるでしょう。他の力士と、これだけ違うから、横綱なんだよ・・・と。角界の柱として、これからのさらなる活躍を期待します。

  3. 師匠の井筒親方が「次の出場場所に結果が出なければ、進退も考えなければならない」と宣言したために、昨年の鶴竜は辛い毎日を過ごしたと思う。
    ただ、優勝したらしたで、日刊スポーツは「平成以降の引き技の多い優勝一覧」1位の6勝だ、とか書き立てる。
    >>https://twitter.com/runva0429/status/977708528046505984
    たぶん力士の中で最高の紳士が鶴竜だと思う(給料カットの処分も受けたが、とばっちりだろう)。「アホ」の相手はしなくてもいい。

    高安、先場所は4勝3敗から8連勝、今場所も連敗スタートで、場所前の調整ミスなのか、エンジンがかかるのが遅いスロースターターなのか。
    十両上位に好成績者が少ないので、阿武咲は幕に留まるかもしれない。とにかく今場所休場を選択したことが正解となればい良いのだが。
    若隆景、新十両当確のようだ。

  4. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    今場所の鶴竜は、一言で言えば「横綱を体現した」と思います。横綱のあるべき姿とか、品格とか、分からない人は鶴竜を見れば良いと、千秋楽の興奮のままに言ってしまおうと思います。そしてその鶴竜を破った高安は、この白星を来場所につながるものにして欲しいですね。番付が下がる阿武咲、上がる若隆景も、期待してます。今場所、私はまったく触れなかったけど、宇良は・・・果たして。

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