北勝富士と竜電が好調だ。私にとって、両力士は共通している。いわば、「トラディショナルな力士」だ。う~~ん、これは適切ではないか。何をもって大相撲の伝統などと、私は語れない。
「もっとも昭和の匂いのする力士」だ。これは、どうだろう。しかし「昭和の相撲」と特定すると、平成からの大相撲ファンは嫌な感じがするだろう。「昭和」というレッテルも、貼るべきでない。これも却下だ。
やはり、一般的で、無理のない、偏見の無い、それはこれしかない。「千代大龍ポイントの少ない力士」だ、これに決定。ホントに、素直な呼び方だ。
今の大相撲ファンの意見を私は知らないが、何となく御嶽海の次は体の大きな豊山と朝乃山、年齢が若い貴景勝と阿武咲に期待していると思われる。竜電などは人気は抜群だが、大関候補と声を大にするファンとなると怪しい。
私も貴景勝と阿武咲には以前に、大きな期待を寄せた記事も書いた。しかし今、「千代大龍ポイント」が増えつつある、ような気がする。
貴景勝と阿武咲があの体で、自在に動くところには将来性の大きさを感じた。それでも、あの体でスケールの大きな、将来性のある相撲とは、相手の中に入って、その懐の「中」で大きくなる相撲でなければならない。
ところが「千代大龍ポイント」の高い相撲は、当然のことながら、相手の「外」に出る形になる。「中」とは逆だ。そしてこのポイントが高くなるほどに、大物ポイントは減っていく。減っていくは言い過ぎか。増えない。
かつて貴景勝の、突きと引きを絶妙のタイミングで繰り出す戦法を、ヒット&アウェイと書いた。ヒット&アウェイ、ボクシングで言えば、アウトボクシング。やっぱり「外」だ。我ながら、巧い言い回し。
ちなみに、もちろん私は、千代大龍をかなり好きだ。若手力士には関所の番人的存在だし、大物喰いの雰囲気もある。ふてぶてしくもあり、愛嬌もある。
ということで、北勝富士と竜電を私はこれから推していく。この二人の昭和の匂いがする力士・・・イヤ、違った、エッと、何ポイントだったけ。
北勝富士、夏場所の竜電戦で首を痛めて休場に追い込まれた。
もう再起できない、と思ったが、先場所は11勝、今場所も初日から7連勝で、連勝ストップの相手が竜電だった。
竜電は線の細いイメージだが、上記の北勝富士を休場に追い込んだ一番のように、体は鍛え込まれている。大ケガもあって、新入幕が27歳と遅咲きだが、栃ノ心も30歳で大関に昇進している。大関候補に挙げてもかまわない。
ただ、横綱大関と対戦する地位に上がったことがないので、どれくらい上位で通用するかがわからない。まずは今場所大勝ちを目指そう。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
竜電は、まずは横綱・大関への挑戦からですね。一歩一歩、強くなっている力士なので、楽しみです。体(内臓的なものも含めて)が丈夫ならば、上を目指せる時間は充分にあります。北勝富士も、そしてヒザが気になる阿武咲も。