白鵬の張り手&カチ上げを遠藤が攻略した。遠藤の立合いは変化というよりも少しずらしたという感じで、そこが凄かった。白鵬との距離を一気に縮めた、と思う。強い勝ち方だった。
単に攻め手が入れ替わるだけの「攻防のある相撲」ではなく、緊張感充分な厳しい攻めと受けの、見応えのある攻防の相撲だった。外掛けは、やっぱり格好良い。
今場所の遠藤は凄いことになるかもしれないが、真逆に白鵬の方は3日目に弱い負け方をした。相手は妙義龍、7年ちょっと前に白鵬が、初めて張り手&カチ上げ殺法を見せて、一発KOしたのが妙義龍だった。
張り手&カチ上げを攻略した翌日に、妙義龍に弱い負け方をしたのは皮肉だ。ちなみに最初に「あのカチ上げ」を繰り出しただけに、当時の妙義龍は面倒な相手だったのだろうか。
3日目の白鵬に警戒感は薄く、安易な取口にも見えた。妙義龍を甘く見たか、弱い負け方が現実なのか。果たして、どう立て直すのか。・・・鶴竜もだけど。
遠藤と朝乃山がどれだけ星を伸ばせるかが今場所のテーマといって良いぐらいだが、場所前に期待すると書いた炎鵬・照ノ富士・琴勝峰・豊昇龍も良い感じだ。
特に琴勝峰は、ここまで普通に勝っている。遠藤は強い勝ち方と書いたが、琴勝峰は違う、普通の勝ち方だ。目一杯の相撲に見えない。今のところ、底が見えない、と思う。
前回に書いた、グニョ~ンも見られない。だから、どんな感じで負けるのか、見たい。グニョ~ンを見せても負けるのか。まだまだ負けないのか。VS照ノ富士、VS豊昇龍はどうなるか。やはり、今年は土俵の風景が、大きく変わる一年になりそうな・・・。
>>遠藤の立合いは変化というよりも少しずらしたという感じで、
今場所好調の北勝富士も多用する。首を痛めたために立合いマトモに当たれなくなった苦肉の策だろうが、二日目の貴景勝戦では上手く左からのイナシがハマった。
「顕著な立合いの変化」ではない「ズレた立合い」が作戦として認知されつつある。
逸ノ城がアッサリと琴勝峰に敗れてしまった。「力士の減量」は難しいようで、大乃国が横綱時代に減量(睡眠時無呼吸症候群対策のためと言われる)したが、結局28歳で引退に追い込まれた。
1場所全休しているので当然かも知れないが、あの逸ノ城が成人式を迎えたばかりの十両2場所目の新人に完敗するのは信じられない。力が根こそぎなくなってしまった感がある。
貴景勝が今場所の横綱・大関をひとりで支えることになりそうだ。試練には慣れっこだろうが、大関昇進後最高の状態だ(先場所初めて皆勤したばかりだが)。大ケガには気を付けてほしい。
shin2さんへ
力士の減量は厳しいものだと思います。内臓の問題、血管・血液の問題もあります。減量により力が入らなくなる可能性は、他のアスリートよりも多くなるのではないでしょうか。逸ノ城に関しては、太もも辺りの肉の落ち方が目立ち、良い痩せ方とは思えません。医学的な、スポーツ科学的な専門家が必要な気がします。普通の減量と違って、必要以上に太ったところを減らすわけですから。普通には、安易には出来ないと思います。