朝乃山

「大関 朝乃山 」に求められるものはコレだ、って結局は抽象的でどうもすみませんでした





千代丸が発熱で休場。中日まで来れたのだから、何とか千秋楽までは・・・祈るしかない。さて相撲の方は、朝乃山が豊山に敗れて2敗目を喫した。12勝を昇進ラインとすると、あと1敗しかできない。関脇は2場所目ということを考えれば、33勝よりも甘い昇進ラインは考えられない。

私は朝乃山には辛めの内容で書くことが多いつもりだが、それは今日の相撲に最も現れていると思う。一言で表すなら、「負け方が、弱い負け方だ」ということ。

弱い負け方をするのが、朝乃山に体の強さを感じない原因だと思う。強い勝ち方、弱い負け方という言葉を、私は最近たまに使うが、これは感じ方の問題なので異論はあるだろうけど。主観の問題ってヤツかな。

先日は、御嶽海の相撲の方が厳しかったと書いたが、この「厳しい相撲」というのも感じ方の部分もあるかもしれないが。朝乃山の「右四つ左上手」の相撲の型、その型に持っていくまでの相撲の厳しさが物足りないと感じる。

右四つの型を持った名力士の中には、左四つでも遜色のない力士が多かった。しかし朝乃山は、右四つと左四つでは戦力的には劣る。左四つの力士の中には、右四つで相撲が取れない名力士もいた。代表的な存在は横綱北の富士と、横綱三重ノ海だろう。

昭和では珍しい、足長体型だった北の富士。体も大きくなく、非力でもあった三重ノ海。北の富士も三重ノ海も、左四つでしか相撲を取れなかった。だから立合いからの相撲の展開は、常に厳しいものがあった。

記憶にあるのは、北の富士・三重ノ海ともに、立合いから必死の形相だったこと。特に三重ノ海なんかは、鬼の形相と言っても良いくらいだった。

もちろん朝乃山も必死だろうが、そのレベルの問題だ。大関という角界の看板を背負う立場になる、その力士に相応しいレベル。感じ方の問題だが、それを求めたい。そして三役の在位場所数を考えると、数字も求めたいね。

大相撲力士名鑑 : 朝乃山




砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. >>北の富士も三重ノ海も、左四つでしか相撲を取れなかった。だから立合いからの相撲の展開は、常に厳しいものがあった。
    三重ノ海=石山五郎氏の横綱輪島追悼コメントで、
    >>思い出の一番に挙げたのは77年(昭52)九州場所、4勝3敗で迎えた8日目の相撲だったという。「私は大関でしたが、それまで何場所か勝ってなくて(4場所連続黒星)、その場所も調子が良くなくて、彼は全勝。思い切って張り差しにいって二本差していっぺんに持って行った。翌日、支度部屋で『あんなに思い切り、ひっぱたかなくてもいいじゃないか』と言われました(笑い)。あれから俺のことを苦手にしたみたいでした」。幕内対戦成績は16勝27敗だが、その一番を含め以降は10勝3敗と得意にした。
    >>https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201810090000479.html

    昭和48年名古屋場所で、
    >>6日目 北の富士(突き倒し)長谷川
     北の富士は得意の左かち上げを一発。長谷川はこれでたまらず横向きとなり、 自らヨロヨロと西土俵を出てしまい、突然土俵に倒れてしまった。長谷川はかち上げを受けて脳震盪を起こしたもので、倒れたのを見た北の富士もさぞや慌てたろう。
    >>http://tsubotaa.la.coocan.jp/kiroku/k048.html
    確か支度部屋に戻ってきた長谷川が「俺、今日相撲取ったのか?」と周囲に何度も尋ねていた云々の記事を読んだことがある。北の富士さん、白鵬のカチ上げには厳しいけどねえ。

    別に張り手カチ上げは勧めてはいないが、朝乃山は立合いはおとなしい。器用なタイプではないのだろうが、なにか立合いに「武器」を持たないと大関は無理だ。白鵬にも勝てない。
    千代丸が心配だが、とにかく十五日間無事終わるように、白鵬VS朝乃山戦が観られますように祈ります。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    昭和52年九州場所の三重ノ海VS輪島の話が出てくるとは・・・この相撲の衝撃、私がブログを書くきっかけになったとも言える一番です。土俵下に落ちていく輪島の姿を、今でも思い起こすことが出来ます。子供の頃のご贔屓、廣川・二子岳から三重ノ海、少年時代に夢中で応援した、最後の力士が三重ノ海でした。三重ノ海が横綱になる、そのきっかけになった相撲でもありました。この一番があって、今「大相撲になりました」を書いていると言っても、過言ではありません。残念ながら、この三重ノ海VS輪島のコラムは「まぐまぐ」に載せたもので、「まぐまぐ」を止めましたので、今では読めません。

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