おっつけは 若隆景 と 輪島 はタイプ違うか、そして 戸部アナウンサー に次世代は





若隆景の右おっつけ、若隆景の代名詞となりつつある。近年のおっつけと言えば、やはり三代目若乃花、あとは二代目栃東か。そして、輪島だ。しかし輪島の場合はおっつけというよりも、絞りと呼ばれていたような。

で、今はYouTubeで記憶を確認することが出来る。改めて見てみると、確かに絞っていることが多いが、おっつけてもいる。おっつけながら右上手を引いたり、巻き替えたりしている。代名詞的な黄金の左からの下手投げばかりではなく、正攻法で攻める場面が意外に多い。

局面を変えるための下手投げが多く、そしてしばしば下手投げは強敵を相手にするときの武器になり、その武器を使う相手は当然北の湖であり、よって輪島にとって下手投げは大一番に使う技であって、そして大相撲ファンの脳裏に刻まれた、と推察する。

小兵力士や押し相撲相手のときの輪島は、左四つでも右四つでも、がっぷりでも取り、ことに右四つの型はキレイで巧かった。そういうときの右の廻しの引き付けは強く、実際には黄金の左よりも右の方が力が強かったと言われるのも納得する。

個人的には中学校で部活を始めたころで、柏鵬や北玉ほど輪湖は熱心には見なかったが、部活をしていても日曜日の千秋楽は見るわけで、千秋楽だから輪島VS北の湖を見るわけで、そうすると輪島が下手投げを打つ場面もよく見ることになったわけだ。下手投げの印象が強く残るわけだ。

何が言いたいのか分からなくなってきたが、今回一番言いたいのは、YouTubeの輪島VS北の湖の熱戦の中で、北出アナウンサーの「大相撲になりました」の声が聞けたということ。

私のサイトのタイトルにしていながら、いつの「大相撲になりました」がもっとも心に残っているのか、あまり定かではなかった。やっぱり北出アナウンサーの声だ、たぶん輪島VS北の湖のときの。

柏戸と大鵬も、北の富士と玉の海も、どちらも速攻相撲とがっぷり四つ相撲の対決だ。長い相撲にはなっても、絶対数が少ない。その場合、大鵬とそして玉の海が大概は勝った。大熱戦の大相撲ではない、北の富士には悪いけど。

大鵬VS玉の海の名勝負もあったが、これも数が少ない。やはり輪島VS北の湖が、長い相撲は絶対的に多かった。そして大熱戦の、本格的な「大相撲」も多かった。

だから私の耳に残り、サイトのタイトルにまでした「大相撲になりました」の声は、輪島VS北の湖での北出アナウンサーの声で間違いない。今回、輪島VS北の湖を何番も見て確信した。

札幌オリンピック、スキージャンプでの、「飛んだ、決まった」の北出アナウンサー。近年の、名文句狙いの、受け狙いの、味付けたっぷりのアナウンスは聞くに堪えないが、「飛んだ、決まった」と、スポーツの感動の瞬間を見事に切り取った北出アナウンサーは私にとっては特別の存在だ。

北出アナの後は、大相撲への見識は深いが謙虚な吉田アナと、茶目っ気のある皮肉は言うけど結局北の富士を立てる藤井アナは良かったけど、お二人とも私と同世代だ。次のエースは、私は戸部アナウンサーに期待しているな。

そして「大相撲になりました」のフレーズを、これからも宜しく。「今の相撲は攻防がありました」ぐらいじゃ寂しい、がっぷり四つは減っても、「大相撲になりました」を聞きたい。聞けなかったら、サイトのタイトルは「攻防がありました!」に変えよう。

大相撲力士名鑑 : 輪島



砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 昭和40~50年代の大相撲は、立合いから「吸い込まれるように左四つがっぷり」という展開が多かったと記憶している。輪島vs北の湖なら、北の湖のほうが立合いの手数が多かったと思うが、いつも左四つがっぷりだった。平成後期になって、白鵬が鶴竜と右四つに組んで長い相撲になると「モンゴル互助会の伝統芸」と揶揄されるようになった。イヤな時代になったと思う。
    それはともかく、輪島は相手の左手首を掴んでいた(絞る)相撲が目に浮かぶ。2021年で「絞る」力士は皆無か。若隆景はハズ押しに連動するおっつけだ。荒磯親方が「ワキの下を目がけておっつけている」と絶賛していた。
    おっつけにも色々なパターンがある。NHKで「おっつけ特集」を放送して、荒磯親方に思う存分しゃべっていただきたいが、深夜の番組になりそうだ。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    輪島には絞りのイメージが強いですが、全盛期の北の湖戦では北の湖の脇の下を押し込んで、その巨体を浮き上がらせるような押っつけを見せています。そのまま右上手を引いて寄り切るような、力強い相撲を見せています。改めてYouTubeを見ると、「こんな感じだったんだなぁ」と思うことが多いです。今改めて朝青龍VS白鵬を見てみると、迫力あるなぁ、と感じますねぁ。次世代の名勝負は、果たして。

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