世代交代の九州場所、しかし 豊昇龍 の相撲はこのままなのかなぁ





白鵬のいない本場所が始まる。二年振りの我が街、九州場所の開催。いつも九州場所は「一年も終わるなぁ」という意識が、特に年齢を重ねるほどに強くなっているけど、さらに白鵬不在という寂寥感が加わる。

それ以上に番付も寂しい。一人横綱の照ノ富士に大関に正代と貴景勝、そして御嶽海。これに近いぐらいの寂しい番付は、北勝海と旭富士の引退間際、小錦と霧島の大関に関脇に琴錦と安芸乃島、の時代が匹敵するだろう。

ちょうど30年前だ。しかしこの時代は、すでに若貴と曙が台頭していた。今とは大きく違う。それに小錦・霧島・琴錦の時代に比べ、今は照ノ富士と大関以下の力士の実力の差が大きい、と思う。

それでも時代の節目になる場所、やはり若手力士の台頭には期待したい。若手と呼ぶにはギリギリだけど、明生と霧馬山と阿武咲が優勝争いに絡んでほしい力士だ。三人とも25、6歳で、力士が一番ブレイクする年齢。貴景勝も同世代だけど。

そして、毎場所期待の力士に上がる豊昇龍、実はボチボチ心配している。それは右下手からの攻めの多さ。このままなのかなぁ、という心配。下手からの攻め中心の力士は大成しない、この昔ながらの言葉が気になる。

おじさんの朝青龍にも、下手からの投げがあった。あったけど朝青龍は本来は左四つで、右四つになったときの右下手からの投げだった。いつもは右の廻しは上手なんだけれど、たまたま右四つになったから右の下手の投げだった、という感じ。

しかし豊昇龍は、右四つで右下手の攻めだからなぁ。本格的に下手からの攻めの力士、というわけだ。実際に、そういう力士は大成していない。前にも書いたけど、輪島は上手側の右のおっつけが攻めの要だった。

変わらないままで行けるのかなぁ、どうだろう。今の土俵は四つ相撲が少ないから、豊昇龍の問題点を検証できるは、VS照ノ富士、VS霧馬山ぐらいかもしれないな。

大相撲力士名鑑 : 豊昇龍




砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 豊昇龍は内掛けも外掛けも一本背負いも、全部右だ。いろいろ動画を探ってみたが、左はほとんど使っていない。右一本で相撲を取って幕内上位まで上がってきた。
    照ノ富士とは十両から対戦して4戦全敗だ。左で上手を取るか抱えて豊昇龍の右を封じてしまう。あと幕内での豊昇龍戦4連勝中の英乃海も豊昇龍の右を封じるのが上手い。秋場所は左を巻き替えて浅い両差しから左巻き落としで破った。
    >>https://www3.nhk.or.jp/sports/special/sumomovies/clip/zSXg0rWacK6rGH.html
    やはり左を使わないと上位は目指せない。欠点は豊昇龍本人もわかっているだろうが、なかなか思うようにはいかないのだろう。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    かなり前のことになりますが、豊真将は右四つよりも、たまたまなってしまった左四つの方が攻めの形が良い、と何回か「砂かぶりの夜」のころに書いたことがありました。当たり前のことですが、豊真将が左四つに変わることはありませんでした。豊昇龍も「左四つの方が良い形かな」と、ふと感じることがあります。もちろん型を変えるなんて、そんな簡単なことではないですけど。隠岐の海は、いつの間にか右四つから左四つになってましたが。若の里は微妙でしたね。

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