今さらながらに力士の体重増加の話が、主に藤井アナウンサーを中心として大相撲中継で話題になっている。藤井アナウンサーは私よりも4学年も年上だから、たぶんかなり前から考えていたと思う。
体重はその重さだけの問題ではなく、実際に技の傾向が変わったことが大きな問題と語っていた。相方の解説者は鶴竜親方。話はどんどん盛り上がり、ついには藤井アナの「体重制限」の提案にまで行き着いた。
私がブログを書き始めたのは、千代大海や栃東の体重が155㎏を超え始めたころだった。180㎝ぐらいの力士は150㎏が限度、というのは北勝海の身長と体重をモデルケースにして勝手に思い込んでいたものだったが、その基準をあっさりと超えてしまった。
小錦や大乃国は特別な存在だったけれど、千代大海や栃東はその周辺の世代が、みんながみんな大きくなっていった。根本的には、わんぱく相撲や高校や大学の相撲部の監督の考え方も大きいと思う。近年は入門する前から、初めから大きいからね。
そんな中、阿炎の取組のときに誰が言ったか忘れたけれど、「阿炎は大きくなった」みたいな話を中継でしていたところ、レポーターのアナウンサーが「阿炎は体重が4㎏減ったそうです」と割って入った。そして「ダイエットしたのではなく、自然に減った」、と付け加えた。
普通に稽古をして、減ったわけだ。そして、見た目には体が大きくなったように見えたわけだ。それは、筋肉が張って見えたから、と思う。阿炎は足長で重心は高いが、下半身は張っているし締まっている。
などと思っていたら、その阿炎の師匠の錣山親方がテレビの解説で「若隆景は相撲を覚えられたから、押されないように体重を増やした方が良い」、みたいなことを言っていた。私は若隆景は、おっつけから前廻しを引いて動く相撲が良いかなと思っていたが。
勝つためのアドバイスとなると、やっぱりね。その力士が勝つことを親身に考えると、やっぱりそうなるんだろうか。しかし体重が減った阿炎が後半戦も白星を重ねたら、変わるか!いや、あんま変わらないか。
宇良は147キロになったが、相変わらず足を取ったり腕を手繰ったりの「小兵相撲」だ。これで十日目で勝ち越したのだから正解なんだろうが、もう少し前に出る相撲が取れないか、と思ってしまう。
明日十一日目は宇良vs阿炎だ。初顔合わせというのに驚いたが、お互いの休場ですれ違っていたか。
阿炎のほうが取りにくいだろう。もろ手で突いて起こす作戦だろうが、腕も足も宇良は狙ってくる。どう捌くか。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
宇良は腰を引いた、オリジナルの型が出来つつありますね。肩透かしを切り札的に使った取口ですが、隙を見て前に出るパターンも欲しいですね。宇良と阿炎の楽しみな一番ですが、阿炎は上突っ張りが得意ですから、足元が気になるでしょうね。面白くなりそうです。