琴櫻 土俵入り

Kanji for Plants~植物を意味している漢字(和訳)





力士の四股名に使われている漢字には、自然に関する漢字が多いだけに、植物を意味している漢字も四股名に多く使われています。力強さは感じられなくても、華やかさはあります。美男の力士や小柄で動きが派手な力士によく似合い、四股名の漢字に使うことが多かったようです。いわゆる人気力士に多かったということが言えそうです。華やかな四股名は人気への(特に女性ファン)影響もあるでしょう。力士の収入が月給制になったのは1957年のことです。それ以前は観客の集客能力なども収入に関係していました。女性に人気の高かった美男力士は、強そうでなくてもキレイな花の名前の漢字を四股名に使いました。

“花” ~読み方  はな

花は植物の美しさを直接的に表す漢字であり、植物を意味する漢字の代表的な存在です。力士の四股名に使われる漢字としてはたいへん人気がありました。しかし現在では少なくなっています。植物を意味する漢字が、動物を意味する漢字に押されていることも一つの原因になっているかもしれません。

“桜・櫻” ~読み方  さくら・ざくら・おう

桜は日本の象徴的な花です。昔から力士の四股名に使われる漢字として人気があり、現在でも高い人気を保っています。髪型を見れば分かるように、力士は“サムライ”の精神を受け継いでいる部分があります。一気に満開に咲き誇り、潔く散るこの花には“サムライ”に通じるものがあるかもしれません。“桜”は新字体で、“櫻”は旧字体です。

“松” ~読み方  まつ

松は日本において、たいへんおめでたい植物です。お正月には、日本の各家の玄関には松が飾られます。また力士は昔から非常に縁起を担ぐ習慣があります。そういう意味で力士の四股名に好んで使われていた漢字でした。最近、使うことが少なくなってきたのはこの漢字をおめでたいと感じる意識が、少し古いものになってきたからかもしれません。

“葉” ~読み方  ば

葉というと、力士の四股名に使われる漢字としては地味過ぎると感じられるかもしれません。花も咲きません。しかしこの漢字は“双葉山”(ふた・ば・やま)の四股名に使われたことで歴史的です。1939年に不滅の大記録、69連勝を達成し、大相撲の歴史上最強の力士と言われるとともに、土俵上での礼儀正しさと所作の美しさが際立っていたと言われています。“双葉山”がいたからこそ大相撲は後世に誇れるとさえ言われる存在です。

In English

Names of Sumo Wrestlers