栃錦

Traditionally Handed-down Kanji~伝統的に受け継がれている漢字(和訳)





偉大な力士の四股名は、その弟子へ受け継がれます。それは時には、初代から二代目、三代目と受け継がれることもあります。またその偉大な力士の四股名の漢字は、部分的に受け継がれることもあります。それがその力士が所属する一門の伝統となっていきます。そうやって親方と弟子の関係も強まっていくものと考えられます。四股名や漢字は、世紀を超えて代々伝えられます。

“玉” ~読み方  たま

玉は美しい石の総称を意味している漢字で、それが優れたものに冠する漢字となり、力士の四股名の最初の一字に使う漢字としてはふさわしいものです。昔から力士の四股名の漢字によく使われていましたが、1962年に独立した“玉乃海”(たま・の・うみ)が自分の弟子のほとんどの力士の四股名にこの漢字を使い、その後代々、その弟子のさらに弟子という風に受け継がれています。

“栃” ~読み方  とち

栃は元来、植物を意味している漢字ですが、その意味ではあまり有名ではありません。最初にこの漢字を四股名に使った“栃木山”(とち・ぎ・やま)は栃木県の出身と言う理由でこの四股名になりました。彼は1920年前後に活躍した偉大な横綱で、弟子を育てることでも有能でした。この漢字そのものは地名を表す名詞の一部ですが、弟子たちはこの漢字を四股名につけて活躍し、現在も受け継がれています。

“琴” ~読み方  こと

琴は日本に昔からあった、伝統的な楽器を意味している漢字です。極めて日本的なイメージと美しさを感じさせるこの漢字は、1955年に独立した“琴錦”(こと・にしき)自分の弟子のほとんどの力士の
四股名にこの漢字を使い、その後代々、その弟子のさらに弟子という風に受け継がれています。

“朝” ~読み方  あさ

朝は一日の始まりであり、活力を感じさせます。もともと力士の四股名に使う漢字として適しているようで、たいへん多くの力士が昔から四股名に使っていました。現在、横綱朝青龍の親方である元大関の“朝潮”(あさ・しお)が弟子の力士の四股名にこの漢字をよく使っています。実は彼も“三代目朝潮”で、親方から四股名自体を受け継いでいます。以前の“朝潮”も弟子の力士の四股名にこの漢字を使っていましたが、現在の“朝潮”になって特に多くの弟子に使っています。

In English

Names of Sumo Wrestlers