白鵬

Kanji for the Colors & Directions of Drapes Hanging from the Ceiling Over Dohyo~土俵の屋根から下がる房の色と方角を意味する漢字(和訳)





土俵の屋根からは、それぞれ色が違う房が四方に下がっています。それぞれに意味があり、それぞれを意味している漢字は力士の四股名に使われています。屋根は昔、4本の柱で支えられていましたが、1952年に取り外され吊り屋根となりました。そして、柱の代わりに吊り屋根に房が下がりました。これにより土俵が見えやすくなって、大相撲ファンには好評でした。

“青” ~読み方  あお・しょう

土俵の東北側の隅に下げられている房の色を意味している漢字です。ここには青い龍が神として祭られ、東の方角と春の季節を司っています。力士の四股名に使われている漢字としては、第4章で述べたように“朝青龍”が代表的です。

“赤” ~読み方  せき

土俵の東南側の隅に下げられている房の色を意味している漢字です。ここにはスザクという名前の、伝説上の赤い鳥が神として祭られ、南の方角と夏の季節を司っています。力士の四股名に使われている漢字としては珍しく、日本での通常の読み方(あか)での四股名は見つけられませんでした。読み方(せき)でも、現在活躍している“朝赤龍”(あさ・せき・りゅう)ぐらいです。彼は“朝青龍”の兄弟弟子のため、それを表すようにこの漢字が使われました。

“白” ~読み方  はく・しろ・しら

土俵の西南側の隅に下げられている房の色を意味している漢字です。ここには白い虎が神として祭られ、西の方角と秋の季節を司っています。力士の四股名に使われている漢字としては、第4章で述べた“白鵬”が代表的です。

“黒” ~読み方  くろ・ぐろ・こく・こっ

土俵の西北側の隅に下げられている房の色を意味している漢字です。ここにはゲンブという名前の伝説上の動物で、蛇に巻きつかれた状態の足の長い亀が神として祭られ、北の方角と冬の季節を司っています。力士の四股名に使われている漢字としては、1942年から11年以上も横綱を務めた“羽黒山”(は・ぐろ・やま)が有名ですが、これは彼の出身地の名前からつけたものです。

“東” ~読み方  あずま・とう

東の方角には青色の房が下がり、春の季節を意味し、龍が神として祭られています。力士の四股名の漢字で使われる場合、“東”は、しばしば“東京”(とう・きょう)を意味する漢字として使われます。東京出身の力士が四股名に使うことが多い漢字です。(あずま)という読み方はだいたいの場合東京を意味します。方角を意味するときは(ひがし)と読みますが、この読み方の四股名は見つけられませんでした。

“南” ~読み方  みなみ・なん

南の方角には赤色の房が下がり、夏の季節を意味し、スザクが神として祭られています。力士の四股名の漢字で使われる場合、主に南の地方の出身力士がこの漢字を使うことが多いようです。トンガやサモア出身の力士の四股名には、この漢字が使われています。

“西” ~読み方  にし

西の方角には白色の房が下がり、秋の季節を意味し、虎が神として祭られています。力士の四股名の漢字として使われることが非常に珍しい漢字です。1890年に横綱となった“西ノ海”(にし・の・うみ)という力士がいますが、この四股名は2代目、3代目へと受け継がれ2代目、3代目ともに横綱となりました。しかし、この四股名意外は思い当たらない漢字です。

“北” ~読み方  きた・ほく

北の方角には黒色の房が下がり、冬の季節を意味し、ゲンブが神として祭られています。力士の四股名の漢字で使われる場合、主に北の地方の出身力士が、この漢字をよく使います。最近はそれほどでもありませんが、以前は北の地方の出身力士が占める割合が高く、“北”を四股名に使っていた力士が多くいました。現在は、北の地方出身力士だった親方の四股名を受け継いで、この漢字を使っている、北の地方出身じゃない力士が多くいます。

In English

Names of Sumo Wrestlers