黒姫山 北の湖

待った

写真の待った、このシルエットだけで分かる人は大したものですが、これは横綱北の湖が苦手としていた黒姫山に待ったをしている場面です。黒姫山の両肩に手を置いて、いかにも申し訳なさそうな北の湖。立ちづらそうです。

この画でも感じられるように、待ったは待ったする方が申し訳ないという北の湖の雰囲気が伝わってきますね。相当なタイミングでない限り、当時は待ったをする方に負い目がありました。

現在の土俵では、「突っかける」というケースがあります。突っかけた力士が申し訳なさそうに一礼しますが、当時の北の湖の待ったとは立場が逆転しています。もちろん立てなかった力士も、多少の気まずさは示しますが・・・。

元々は「突っかける」というのは、時間前の言葉だったはずです。制限時間いっぱいになれば、基本的には立たないといけない、相当な理由が無いと待ったは出来なかったわけです。もちろん、突っかけることもありましたが、極端に早い場合ですね。

もっと昔を考えると、さらに変わっているわけです。俯瞰して見ると、これからも少しずつは変わっていく可能性はあります。その少しずつが、長い目で見たときに大きな変化のように感じるのかもしれません。