高見山

高見山 は豪快に勝ち、美しく負けた力士でした





大相撲史上最強の力士は誰かと問われれば、答えは難しいでしょうが、大相撲史上最高の人気力士は誰かと問われれば、大関貴ノ花と答えても異論は少ないでしょう。その同時代に、貴ノ花と並ぶほどの拍手を受けていた力士が高見山でした。

192cmは当時の最長身、体重はピークで200kgを超えましたが、若手の頃は160kgぐらいでしょう。それでも幕内でずば抜けて大きい力士でした。横綱対戦成績は北の富士に7勝19敗、玉の海には2勝15敗と善戦健闘していたとはいえない数字です。しかし、その負けっぷりには華がありました。

輪島には19勝24敗と善戦、そして貴ノ花とはマゲの差での勝負。貴ノ花の足腰と高見山の巨漢だからこそ、バランスの美があったと思います。「マゲが無ければ、力士じゃない」、の名言が生まれた相撲です。

高見山 貴ノ花

藤ノ川 高見山

対藤ノ川戦。藤ノ川の会心の一番。強靭な足腰の力士相手に、巨漢高見山が宙を舞っていた時代は、大相撲の面白さと美しさが際立っていた時代でした。高見山はヒザが固いといわれましたが、39歳11ヶ月まで現役で相撲を取りました。

北の富士 高見山 ぶつかり

北の富士と高見山のぶつかり稽古。近年、大型力士がヒザを痛めるケースをよく見ますが、ヒザの固い高見山が長寿力士だったのは、砂まみれの稽古があったればこそでしょう。

幕内在位97場所、時代は柏・鵬から北・玉へ、そして輪・湖さえも超え、千代の富士時代となっていました。「2倍、2倍」のコマーシャルで大相撲を身近なものにし、少年ファンを増やした功績もあった高見山でした。




力士名鑑 : 高見山

砂かぶりの夜

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