貴景勝

貴景勝 には千代大龍ポイントよりも横綱・大関ポイントを貯めてほしい初場所です





平成30年を迎えました。さて、今年最初のコラムは新三役の貴景勝。若々しい相撲で、新年の土俵を盛り上げてほしいものでございます。

力士の重量化について言及することが多い私ですが、以前にも書いた通り、貴景勝は自分の体を自分で充分にコントロールしているという信頼感を抱いております。

霧馬山や大波三兄弟に炎鵬、さらには朝青龍の甥という昭和的な力士の活躍を待ち望んでおりますが、やはり貴景勝と阿武咲は別格の存在です。

貴景勝とライバルの阿武咲を比較すると、今のところは阿武咲に大関以上の可能性を感じる私ではありますが、小結を張ることになった貴景勝の成長ぶりは果たして。

突き押しとともに差しての速攻にも冴えのある阿武咲には、相撲の幅の広さを見ることが出来ますが、貴景勝の相撲は突き押しの威力といなしのタイミングの妙。

だから貴景勝には、相撲の幅では阿武咲に劣るものの、突き押し相撲の巧さでは上回っているという印象があります。しかしながら、むしろそれはマイナスのイメージで、貴景勝の相撲は完成の域に近づきつつあって、それは貴景勝のポテンシャルの限界を示すものになるかもしれません。

つまりは貴景勝に大関以上への可能性を感じれるか、というのが初場所の私にとってのテーマになるでしょう。大関以上への可能性、それを感じられるものと期待は高まっておりますが・・・。

まずは前に落ちないこと、いなしはもちろんOKだが、まともに引かないこと。これが大関以上への期待を膨らませるポイントになるでしょう。

逆に前に落ちたり引き技が目立ったりとなれば、横綱・大関ではなく「関所の番人」的な相撲となっていく、言うなれば横綱・大関ポイントではなく千代大龍ポイント高し、ということになります。

初場所の貴景勝の相撲が、千代大龍ポイントではなく横綱・大関ポイントが貯まっていくことを楽しみに。これは阿武咲も同様、千代大龍ポイントが貯まらないように。御嶽海なんかも、そうだけど。

言うまでもなく千代大龍は千代大龍らしく、どんどん千代大龍ポイントを貯めてもらってかまわないのだが。それが個性ですからね。初場所は貴景勝を初めとして、若手力士が自分の相撲の型を確立して、土俵を明るく激しくしてほしい・・・群雄割拠って言葉を使いたい、平成30年の幕開けであります。

大相撲力士名鑑 : 貴景勝




2件のコメント

  1. 「千代大龍ポイント」=若荒雄ポイントとか闘牙ポイントとか朝乃若ポイントとか舛田山ポイント(古いな)と言い換えてもいい、得意技「引き叩き」の力士が貯めるポイントですね。
    でも、千代大龍ポイントをいっぱい集めても、交換できるのは最高で関脇までだろう。
    貴景勝と阿武咲には「横綱・大関ポイント」を貯めてほしいが、さて、この両力士(「ふてぶてボーイズ」と呼ばれているらしい)身長170㎝台のアンコの突き押し相撲が、横綱・大関ポイントをどれくらい貯めることができるか。もっと言えば、白鵬に引導を渡すことができるか。

    白鵬には「引退勧告」や「解雇」ではなく、土俵上で引退を決意させなければいけない。
    白鵬が「角界の第一人者のバトン」を渡せる力士が早く現れないといけない。それは貴景勝か阿武咲か、あるいは他の力士なのか。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    まことに、身長170㎝台の貴景勝と阿武咲が白鵬に引導を渡せるのか? これが最も注目されるところですね。正直な話、白鵬世代が力が衰えてから170㎝台の貴景勝と阿武咲が天下を取っても、スケールの小ささは否めません。ここで白鵬を喰ってほしい、という思いがあります。

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