13日目は優勝争いの大一番、貴景勝VS正代。正直なところ、正代に応援した。私の出身は熊本との県境だから、当然熊本出身の正代に勝ってほしい、という気持ちも少しはある。しかし、ブログを書いているから、基本的には熱くは見ない。
それでも正代を応援した理由、それはやっぱり、以前に八角理事長が「これからは朝乃山と貴景勝の時代」みたいなことを語ったときに感じた物足りなさ、と思う。舞の海の「押し相撲VS四つ相撲の対決」っていうのも、舞の海が魅力的に語るほど、そこまで珍しいことでもない。
物足りない、って言うと朝乃山と貴景勝に失礼、となるのかな。まぁ、しかし朝乃山と貴景勝の時代で納得したら、他の力士に失礼だろう。ここは、正直に。
たまたま大相撲は、栃若・柏鵬・北玉・輪湖・曙貴の両雄並び立つ時代と、千代の富士・朝青龍・白鵬の単独覇権の時代、ここがほぼ途切れずに続いてきた。奇跡に近い。
そんなに飛び抜けた王者は、なかなか出ない。そしてこの朝乃山と貴景勝に、互角に渡り合う力士の登場が、土俵の盛り上がりには最も望ましい。それも、典型的四つ相撲と典型的押し相撲に対しての、個性的な相撲を取る力士の登場が。
13日目の正代も強かった。相撲の型が出来上がった・・・これが一番大事だ。何に大事・・・大関に。数字以上に、強い勝ち方が出来るようになった、ここが良い。33勝よりも。
さて、まさにいよいよという感じ、14日目は朝乃山戦。一人パン食い競争VS富山の人間山脈の、今場所一番の取組。いや、これはポスト白鵬の時代の、土俵の風景の代表的な取組、ということだろう。ここも、正代に応援しとこう。
富山の人間山脈、今日十三日目は強かった。十一日目の隠岐の海戦と同じく「戦慄の左上手投げ」が炸裂した。体はデカいが、どこか線の細い部分が見え隠れしていたが、完全に払拭したか。
一人パン食い競争は規格外だ。相撲のセオリーが通用しない。一人パン食い競争状態で183キロの貴景勝の攻撃を平然と受ける。どんな親方、どんな相撲指導者でも正代の相撲を手本にしろとは言わないだろう。
年間4場所で3回平幕優勝は阻止したいのか、審判部は十四日目に貴景勝VS御嶽海をワリ崩して貴景勝VS翔猿を組んできた。たぶん千秋楽も正代VS御嶽海はワリ崩して正代VS翔猿か。照ノ富士が休場したので、隆の勝が「平幕優勝潰し屋」に駆り出された。
お膳立ては整った。明日は朝乃山VS正代の大一番だ。
shin2さんへ
コメント、ありがとうございます。
正代が朝乃山に圧勝しました。このコラムは、これから書きます。しかし場所の中盤戦は、優勝争いが寒くならないかという不安がありましたが、盛り上がりを見せて、千秋楽という感じですね。翔猿や若隆景、そして霧馬山や豊昇龍も頑張っています。琴勝峰も9勝目で、一歩前進です。新しい顔ぶれも揃ってきましたね。