正代

今年は優勝力士が被らない年になるのかならないのかの九州場所なのだ





さて、九州場所だ。しかし本当に11月の福岡の街から、九州場所感が消えて久しい。福岡市近郊が近年、人口がどんどん増えてるから、交通の便も良くなって、ますます相撲部屋を福岡市内に置く必要がなくなったのだろうね。

今年の九州場所の一番の興味は、年間の優勝力士が被らないという記録(記録か?)が作られるか、ということだ。久しぶりのことだ。前回は千代の富士の最後の優勝と、貴乃花の最初の優勝に挟まれた期間だった。だから極めて鮮明に、時代の転換期を現した一年となった。1991年のことだ。

一年間、優勝力士が被らない記録達成のための有力な優勝候補は、まずは大関の貴景勝と正代、大関以下では高安と豊昇龍と琴ノ若といったところか。大化けするとしたら、やはり若元春が一番か。

前回との大きな違いは、大きな時代から次の大きな時代への移行の期間だった前回に比べ、今回は「来年も優勝力士は場所ごとに変わりそうな」、そんな気がするところだ。横綱や大関が生まれにくい時代になるのかもしれない。

生まれにくくていいんじゃないか、と少し思う。正代なんかは特に、大関のプレッシャーに影響を受けそうなタイプに見えるし、それで本来の力が出せないのも残念な話だ。そんなに番付が豪華じゃなくてもいいよ、と本当に思う今日この頃だ。

逆に本年度で2回目の優勝となると御嶽海・若隆景・逸ノ城・玉鷲だけど、やっぱりここでは若隆景が優勝候補の一番手だろう。しかしここは、九州場所でも優勝力士が被らないで、本命無き時代の再確認をしたい、と思う。

栃若時代から連綿と続いてきた、「強豪横綱が必ず番付にいる」という時代がとうとう終わりを告げ(小錦と霧島が大関だった横綱不在期間を除く、短い期間だからOKでしょ)、今土俵は、かつてない時代に入っている。もちろん、若隆景は応援するけどね。

大相撲力士名鑑




砂かぶりの夜

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