大相撲名古屋場所4日目、宇良ー阿武咲は、もう黄金カードと呼べるような取組になってますね。宇良と阿武咲の押し合いに漂う緊張感、これは大相撲の醍醐味です。
相手を土俵の外に出すか、足の裏以外を土俵につかせる相撲という競技は、相手の体のバランスを如何に崩すかという競技です。宇良と阿武咲というバランスのとれた体を持った二人の若武者が、相手のバランスを崩そうとする緊張感が、土俵の上に張りつめていました。
今は宇良にとって、押し相撲を自分のものにしている最中でしょう。3日目の輝との一番では少し思いましたね、「ここで前廻しを取って、横から攻めたら」と。もちろん今は押し相撲習得の時期で致し方ありませんが、宇良の体のバランスを見ていると、相撲の幅の可能性も期待してしまいます。
バランスと言えば、阿武咲の体重であのバランスも凄いの一語。突いても押しても、差しても前廻しを引いても馬力のある出足、その身体能力の高さと相撲センスは上位挑戦を早く見たいものです。
そして一足早く上位挑戦を果たしている貴景勝、白鵬には通じませんでした。先場所同様の押し相撲が照ノ富士には通用し、稀勢の里と白鵬にはまだ、ということです。
先場所、貴乃花親方の解説の時も貴景勝は同様の取口で勝ち、勝ちながらも貴乃花親方は「まだ足が出ていませんね」と語っていました。貴景勝は一気に持っていく相撲ではなく、突き押しに、いなしや投げを組み合わせて乱戦を制する相撲が目立っています。
阿武咲とはタイプは違えど、やはり抜群の相撲センスと身体能力で勝っている力士で、純粋な押し相撲という感じではありません。その辺りが白鵬を脅かすところまではいかなかったのですが、一発勝負の怖さではなく総合力のポテンシャルが貴景勝の魅力でもあります。
貴景勝は「敢闘力士」のレベルではなく、大関以上を狙える力士を期待させるのは、このポテンシャルにあって、宇良と阿武咲にも感じます。
この貴景勝と宇良・阿武咲、次にどんな可能性を感じさせてくれるか、その未来の完成形をイメージしながら・・・貴景勝ー宇良、貴景勝ー阿武咲も楽しみに。
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