若の里

舞の海 の率直な質問は、私も同意見なだけにモヤモヤした、 若の里 の右四つ





大相撲9月場所も9日目、中入りの「思い出の土俵」で二代目若乃花と隆の里の、入門同期力士による優勝争いの場所が紹介された。昭和55年9月場所、二代目若乃花最後の優勝場所だ。

二代目若乃花と優勝争いをする細い体の隆の里、細いとはいえ筋肉の凄さには驚かされる。画面を見ると若々しく見えるけれど、隆の里は場所後に28歳になっている。そして二代目若乃花の最後の優勝が27歳というのは、なんとも切ない。

ちなみにこの場所の千代の富士は、小結で10勝5敗。俗に言う、大関昇進前の直近3場所という、大関への足掛かりとなった場所だ。千代の富士も隆の里も、前場所の勝ち越しからブレイクを果たし、出世争いで完全に先行していた琴風と朝潮を、一気に抜き去ってしまった。

この同期入門力士の流れで、この日の向正面解説の若の里の西岩親方の同期力士、隆の若の話題になった。同期の隆の若と激しく稽古をする若の里、ここで「自分は本来右四つでしたが、左四つの隆の若と稽古することによって、左四つでも相撲が取れるようになった」と語った。

そこで何と解説の舞の海はよりによって、「親方、本当にそれで良かったんですか」だと。質問の内容も内容だが、その言い方。続けて、「右四つを磨いた方が良かったんじゃないですか」って。訊くにしても、もっと慎重な言葉選びが必要な案件だ。

私は、いつかどこかで書いたけれど、若の里が右四つに徹していたならば、大関以上にはなっていたと思う。立合いをもっと楽に行けてたならば、横綱になっていたかもしれない、と思っている。だから右四つうんぬんの件は、凄くデリケートな話題なのだ。

だからこそ、「舞の海、その件をその口調で訊くかなぁ」と、いたたまれない気持ちになった。舞の海は何と言うか、思いのままに発言する、けがれを知らない少年のようだ。青汁で若返っているのか?

その同期入門力士の話題の流れで、現在活躍中の翠富士と錦富士の話になっての錦富士VS王鵬。王鵬については、錦富士に充分の左四つになられたのだから、左足を前にしてしのいでから機を見るべきだと思ったけど。

上手を欲しいのは分かるけど、あそこで右足を前にして組めば、相手は四つ相撲が得意なのだから、あっさりとした勝負になるのは目に見えていたけど。右足を前に出すならば、もっとおっつけるしかなかった。そして錦富士の10日目の相手は若元春、この取組は四つ相撲好きには見逃せない取組なのだ。

大相撲力士名鑑 : 若の里 舞の海




砂かぶりの夜

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