落合 大相撲 相撲

大関レースよりも横綱候補出現の方が面白い、 豊昇龍 VS 伯桜鵬 、だからこれから大相撲は面白い

豊昇龍が初優勝と大関を手中にした。その相撲の型の大きさを考えると、横綱を期待される大関の誕生と言って良い。それも早期の昇進も可能だろうと思っている。右の上手廻しという、切り札的な相撲を身に付けた。逆に右四つ、右下手廻しのときはどうだっけ?まぁ、大丈夫だろう。

運動神経などは天才的だと思われるが、相撲そのものは、どちらかと言うと雑。しかしその雑さのせいで、むしろ大きく育ったと感じる。先場所先々場所と雑な相撲でも二桁勝利を上げていたけれど、やっと一つの完成形を見ることが出来た。

体重も理想的な増え方でBMIも40を大きくは越すこともなく、ゆっくりと大きくなり、強くなった。そしてこの7月に、一つの壁を越えた。いよいよ新しい時代が本格的に動き出した、という優勝だ。

そして千秋楽に敗れたものの、伯桜鵬も将来像を想像させる活躍だった。絵に描いたような左四つの型は、輪島VS北の湖のような相四つの大相撲を、これから豊昇龍と繰り広げる映像を想像させるものだった。左四つの力士で、あれだけ美しい四つ身を持つ力士は本当に珍しい。

美しいというのは非常に大切なことで、腰が安定しているから上体に無駄な力が入っていないため、四つの型が美しく見える、ということで、だから四つ身の型が美しいというのは大切なのだ。

新入幕とは言え、元大関高安や小結の阿炎、優勝を争う北勝富士や錦木を連破しての千秋楽なのだから、その中身も濃い15日間だった。19歳の新入幕力士が優勝を争う一番で、関脇相手にあれだけ凄い形相で睨みつけるのだから、勝負度胸も大したものだ。体重の増加には注意してほしい。

大関レース、いわゆる「関脇が活躍する場所は面白い」というヤツだが、それ以上に「横綱候補」が現れる場所の方が、やっぱり面白いでしょ。これからしばらく、大相撲は面白い。

大相撲力士名鑑 : 豊昇龍 伯桜鵬





砂かぶりの夜

2件のコメント

  1. 豊昇龍の入門以降の決まり手は上手投げも下手投げも29勝で、最近になって上手投げが増えてきた。投げは上手も下手も小手投げも掛け投げも、若隆景に決めた一本背負いも全部右からだ。
    七日目の朝乃山戦の上手投げは凄かった。朝乃山は休場に追い込まれた。「強い豊昇龍」だった。
    千秋楽の伯桜鵬戦、上手投げを決めたあとのバッキバキの目が印象に残る。あんな気合いの入った豊昇龍を初めて見た。大関は上がるだろうが、横綱は?と思っていたが、十分イケる。
    「伯豊時代」(仮称)の幕開けだ。「ハクホウ」ではなく「豊伯」になるか。これはマスコミさんにおまかせしよう。

  2. shin2さんへ
    コメント、ありがとうございます。
    本当に、豊昇龍は左四つを完成しそうですし、その方が良いですね。右四つになったら右下手投げという流れは、朝青龍を思い起こします。それもまた、良いでしょうね。
    伯桜鵬はガッチガチの左四つで、輪島VS北の湖のような、いつもの左四つ、という感じの名勝負数え歌を見られそうですね。伯豊時代。柏鵬時代に白鵬時代と、3度目の「ハクホウ」時代ですね。

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