貴景勝

貴景勝 は来場所が綱取り場所で、それも時代の流れで良いんじゃないですか

貴景勝は九州で綱取りを目指すことになるのだろうか。相撲協会は何と言っているのかは分からないけど、横審は綱取り場所という見解のようだ。横審が何と言っても、協会が諮問しなければ綱は無いけど。

角番の場所での優勝、さらに日本人力士の優勝という点で、平成18年春場所の栃東を思い出す。カド番の場所で14勝1敗で3度目の優勝を果たすが、このときの相撲協会は、「来場所が高いレベルでの優勝ならば、横綱昇進は有り得る」という感じのコメントだった。高いレベルとは、14勝か全勝を示す。

14勝1敗は良い成績だったけど、前場所が途中休場だから、連続優勝とはいえ全勝優勝か14勝1敗してほしい。そういうニュアンスのコメントだった。このときの栃東の優勝は、全盛期だった朝青龍の8連覇を阻む、非常に価値のある優勝であったけど。

栃東は結局、翌場所は12勝3敗の準優勝で、当然ながら横綱昇進は見送られる。栃東は13勝2敗で優勝した朝青龍、さらには優勝同点だった白鵬に勝ったけれど、連続優勝できなかったので話題にもされなかった。

当時白鵬が、まだ優勝を経験していない時代。しかし平成18年初場所の栃東の優勝から次の日本人力士の優勝は、その10年後の平成28年初場所の琴奨菊の優勝まで待つことになる。

同じ年の秋場所の豪栄道の全勝での初優勝に驚き、平成29年初場所で初優勝した稀勢の里は横綱に昇進した。なかなか日本人力士が優勝できなかった白鵬時代が終わり、貴景勝は4回目の優勝4回。時代は変わる。

時代は変わるから横綱の昇進基準も変わる、かな。私は変わっても良いと思う。あとあと振り返って、あの時代はあぁだった、こうだった言うのも面白い。だから連続優勝なら、14勝とかじゃなくても、貴景勝の横綱昇進はアリだ、と思う。群雄割拠のこの時代、11勝4敗でも。

貴景勝は立合いに変化したけど、前述の栃東に関しては、初優勝した千代大海との優勝決定戦で立合いの変化で勝ったことが記憶に残る。当時は「まさか」という感じだったけど、栃東は極めて平然としていた、ような気がする。

貴景勝の立合いの変化は、栃東とは力士としてのイメージも、そして変化した相手力士、千代大海と熱海富士のイメージも違い過ぎるから、批判したくなるよね。綱取りを視野に入れると、なおのこと。

まぁ、それも時代の流れで、いいんじゃないですか。その中で貴景勝が横綱に昇進したら、ますます記憶に残る、ポスト白鵬時代を象徴する力士になると思うな。

大相撲力士名鑑 : 貴景勝




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