2022年も、もうすぐ終わる。今年の大相撲を振り返る的なことを書こうと思うが、結局はここ数年で一番書いている若隆景と豊昇龍のことを今日もまた書く。特に、豊昇龍。
最多勝力士は57勝で若隆景、2番目は55勝の豊昇龍だったかな。いよいよ大関が目の前に来たという感じだけど、それ以上にこの二人の相撲は土俵を湧かせた。技を見せてくれた。
若隆景は、相撲内容が素晴らしかった。今の相撲なら9勝6敗でも文句はない、って感じだ。それじゃ大関はダメじゃんってなるが、若隆景には数字を追って欲しくないと思ってしまう。
豊昇龍に関しては、まだまだ言いたいことがいっぱいある。特に立合い、今の立合いでどうなの?って思う。前にも一度書いたことがあったと思うけど。相手よりも一呼吸遅れて、相手に仕切らせてから両手を同時におろして立つ、あの立合い。
豊昇龍は相手に先に仕切らせておいて自分のタイミングで立っているみたいだけれど、相手に微妙に早めに立たれる場面もあった。いつ立つのか分かりやすくて、タイミングをずらされやすい、ように見えるときがあった。
立合いの型としては、日馬富士が一番近いと思う。しかし日馬富士の立合いの緊張感と鋭さは半端なものではなかった。凄かった。豊昇龍の闘争心は充分なのだが、それが日馬富士のように形として現せるようになれば大関が見えてくる。
そして今日のNHKのテレビで豊昇龍は、「相撲の型が今は無い。早く持つべきでしょうか?」という質問をしていた。舞の海は簡単に「持つべきですね」と答え、北の富士は「まだいい。そのうち出来る」みたいなことを言っていた。
相撲の型は「持つ」ものではなく、「稽古の中で身に付ける」ものだと思うから、ここは北の富士が正解だろう。相撲の型で参考にすべきは、やはり日馬富士。体はすでに、日馬富士を超えているし。
そして今年を振り返る的なブログとなると、正代と御嶽海の大関陥落は外せないだろうが、あの体型であの体重ならばピークを過ぎるのは年齢的にも早くなるんじゃないか、と思う。ケガとかもあっただろうが、それが一番だったと思う。治りも遅くなるだろうし。
若隆景と豊昇龍に、ベテランの高安と中堅の阿炎の大関レース。若手の代表は、やっぱり熱海富士と北青鵬か。来年の今頃の大関レースは、どんなになっているだろうね。全然違う力士が注目されているかも。
では、良いお年を。