大相撲名古屋場所9日目、宇良がやりました。また、その相撲内容も見事なものでした。宇良の「当たらない立合い」に対して、「突き刺さるような」日馬富士の立合いは、もっとも興味深い対戦でしたし、どんな展開になるか、もっとも楽しみな取組でもありました。
日馬富士の突き刺す立合いは、いつも以上に低く、そして厳しい立合いでした。対する宇良もいつものように、少し左に回るようにズレる立合いで、そしていつもよりも少し低いと感じられました。
いつものように左に回るといっても、日馬富士の踏込みが鋭いので、左に回るというよりもその途中で当たったという感じでした。それでも低く、ズレる宇良の「当たらない立合い」は日馬富士の鋭い踏み込みの威力を吸収しました。
その後は、当たった日馬富士の右かいなを手繰る宇良と、押しつけてくる日馬富士。日馬富士はとったりは食わないつもりで押し込んだのでしょうが、宇良の柔らかさと動きの速さを少しばかり計りそこなったようです。
決まり手は「とったり」で、いかにも手取り力士の決まり手ですが、そういう意味での「意表をついた」とったりとは少し違う印象です。日馬富士の攻勢を、受けて、しのいでの結果が「とったり」であったと思われます。
そして最も興味深かった立合い、日馬富士の当たりを吸収したことで、宇良の可能性はさらに広がったと言えます。10日目は高安ですか・・・仕切り線から下がり目で仕切る宇良に、高安のカチ上げは届かないはずです。
宇良よりも、高安がどんな立合いでくるか、そっちの方が見ものになってきました。いよいよ宇良の、「当たらない立合い」の真髄が見られそうです。
宇良の立合いが、大相撲の流れを変えるかもしれない。力士の重量化が進み、立合い勝ちした力士が絶対有利となっていた昨今の土俵が・・・そう言えば、今場所は攻防のある相撲が多いですね。
とにかく高安VS宇良は、これから数年間は続く好取組です。その第一回の展開は、まずは高安のカチ上げが有るか無いか? マイナーチェンジしたカチ上げか? まったく違う立合いか?
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